■新潮社を恫喝する”ポリコレやくざ”のような大物作家?

内田氏以外にも作家・平野啓一郎氏が「一雑誌とは言え、どうしてあんな低劣な差別に荷担するのか。わからない」と、新潮社の姿勢を批判。同じく作家の星野智幸氏も「差別の宣伝媒体を、会社として野放しにするべきではない」とツイッターでつぶやいている。

大物では高橋源一郎氏(67)も「小川論文とか、これ、『公衆便所の落書き』じゃん。こんなの読ませるなよ、読んでる方が恥ずかしくなるから! あと、事実でおかしいところが散見されたのだが、最強の新潮校閲部のチェック入ってないの? 謎だ」と、大作家とは思えない口汚さでツイートしている。

特に高橋氏は新潮社で多くの著作を持つ影響力の高い人物である。それゆえ新潮社がサイトで「十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めません」と校閲への反省を述べているのも、大物作家への配慮があったのかもしれない。

結局、『新潮45』を追い詰めたのは、ほとんどが”LGBT”とは関係のない人たちなのだ。弱者が頼んでもいない(困ってもいない?)のに、ポリコレを掲げて、当事者の代わりに怒っている人たちばかりである。

『新潮45』同号には、むしろLGBTの人たちから高評価を受ける元参議院議員・松浦大悟氏論説も掲載されている。同氏は杉田氏の論文を受け止めた上で、問題点を指摘し、提案を行っている。このような当事者の声までかき消されているのは、本末転倒である。”ポリコレ”の美名のもと、LGBT問題について活発な議論がなされない状況を決して作らせてはならない。

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