「バルト三国」と呼ばれるエストニア・ラトビア・リトアニアは、近年人気急上昇の旅先。
日本では、わずか数年前までは「知る人ぞ知る」という位置づけでしたが、最近では「バルト三国に行きたい」という人や「バルト三国に行った」という人がどんどん増えつつあり、とりわけ女性のあいだで人気が高いのが特徴です。
そこで、バルト三国が女子旅にピッタリな6つの理由をお伝えしましょう。
・中世の面影が残る町
女性にとって、ヨーロッパ旅行の最大の魅力のひとつが中世の面影を残すメルヘンチックな町並み。いたるところに中世の雰囲気が残るバルト三国は、各国の首都がそれぞれ世界遺産に登録されているという珍しい地域です。
なかでも有名なのが、北ヨーロッパで最もよく保存された旧市街のひとつといわれるエストニアの首都タリン。フィンランドの首都ヘルシンキから高速船でわずか1時間半というアクセスの良さもあって、ヘルシンキからの日帰り旅行先としても人気を集めています。
城壁に囲まれたタリンの旧市街は、まるごと世界遺産。石畳の路地の両側には、カラフルな中世の家々や教会などが建ち並び、おとぎの世界さながらです。
旧市街の中心、ラエコヤ広場の青空市場でエストニアの民芸品を購入したり、城壁の上にのぼって歩いたり、教会めぐりをしたりと、楽しみは尽きません。
ラトビアの首都・リガは、バルト三国最古かつ最大の都市。「バルトのパリ」とも称された美しい港町で、バルト三国のなかでもひときわ色彩豊かな町並みが訪れる者の目を楽しませてくれます。
一方、豊かな緑に囲まれ牧歌的な空気が流れるのが、リトアニアの首都ヴィリニュス。バルト三国の首都のなかで唯一内陸に造られた町で、「教会の町」といっても過言ではないほど狭い範囲に多数の教会が建ち並ぶ風景は、心あたたまる美しさです。
・多彩な建築
バルト三国では、ドイツ商人によって建設された建物や、ロシアの支配下にあった時代に建てられた建物、あるいはこの地域独自の木造建築など、さまざまな文化的背景をもつ建造物が混在しています。
歴史上、周辺の大国からさまざまな干渉を受けつつ独自の文化を育んできたバルト三国だけに、狭い範囲でも多彩なラインナップの建築が楽しめるのです。
なかでも建築好きにとってたまらないのが、ラトビアの首都リガ。重厚感あふれる中世の教会から、奇想天外なユーゲントシュティール(アールヌーヴォー)建築まで、個性あふれる建物が並ぶ様子はまるで建築博物館のようです。
リガはヨーロッパ屈指のユーゲントシュティール建築群があることで知られ、ユーゲントシュティールの流行期とリガの建築ブームがちょうど重なったために、リガ市内中心部の建物の約4割がユーゲントシュティール様式で建てられているといわれるほど。叫んでいる人面やエジプトの神などをモチーフにした奇抜な建造物の数々は、見ているだけで楽しくなること間違いなしです。
・手ごろな物価
ヨーロッパは物価が高いというイメージがあるかもしれませんが、バルト三国の物価はヨーロッパの中では手ごろ。エストニアの首都タリンは、「Lonely Planet」による「2018年コスパのいい旅行先ベスト10」の第1位にも選ばれました。
ここでの「コスパがいい」というのは、単に物価が安いだけでなく、観光地としての魅力や安全性、快適性なども踏まえた総合評価です。
タリンはフィンランドに近いだけあって、実はバルト三国のなかでは物価の高い都市。それでも日本と同等の物価水準のドイツやフランスなどと比べると20パーセントほど安いといったところ。さらに物価の高いスイスやスカンジナビア諸国などと比べると、その差は歴然です。
おおざっぱにいえば、バルト三国の物価は南に行くほど安くなり、タリンよりもリガ、リガよりもヴィリニュスのほうが物価は安くなります。
・良好な治安
女子旅で気になるのはやっぱり治安。しかし、バルト三国はヨーロッパのなかでも治安がいいことで知られていて、貴重品の管理に気を配る、夜暗くなってからむやみに出歩かないといった当たり前の注意を怠らなければ女性でも安心して旅行が楽しめる国です。
夜22時でも明るい夏の旅行ならさらに安心。女性の一人旅にもおすすめで、英語がよく通じ交通の便も比較的良いので、海外一人旅デビューにもいいでしょう。
・素朴で可愛い雑貨
その国ならではの雑貨ショッピングも、海外旅行の楽しみのひとつ。バルト三国では、ノルディック柄の毛糸製品や、フェルトのバッグやアクセサリー、カラフルな陶器、木の食器やスプーンなど、可愛らしい雑貨の数々に出会えます。
豊かな森を抱く自然豊かな地域だけあって、自然の恵みを感じるものや、手仕事のぬくもり感じられる優しい雰囲気の雑貨が多いのが特徴。物価が高くないので、ショッピングがさらに楽しくなります。
・コンパクトで移動が楽
長時間の移動が必要となると、体力的に辛いだけでなく、安全に移動できる時間帯の調整が難しくなることもありますが、国土面積が小さいバルト三国ではそんな心配は無用です。
エストニアのタリンからラトビアのリガまではバスでおよそ4時間半。リガからリトアニアのヴィリニュスまでは、バスで約4時間と、陸路でわずか4時間程度で隣国の首都に行けてしまうのです。
バルト三国の主要都市間を結ぶバスは本数が多く、バスのチケットはインターネットで簡単に予約できるのでとても便利です。
安全かつ快適に旅ができるうえ、メルヘンチックな町並みや可愛い雑貨が待っているとあれば、女性に人気が出るのもうなずけますね。
これからますます人気が高まるであろうバルト三国。気になったら、今が行き時です。
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