ガーデニングにフラワーアレンジメント、英国式風景庭園や名高いイングリッシュ・ローズなど、イギリス人は世界でも最も花や庭を愛する国民と言っても過言ではないのではないでしょうか。
春になると民家の軒先や公園、パブの店先や道路の中央分離帯までもが花で溢れ、庭先の手入れをする住民や、公共の花壇の世話をするボランティアガーデナーの姿をよく目にします。
そんなガーデナー達が鉢植えやガーデニング用品を購入しているのはホームセンターのガーデニングコーナーか専門のガーデンセンター。ロンドン中心部から離れた少し場所に位置するガーデン・センターは規模の大きなものばかり。
今回ご紹介するガーデンセンターがあるロンドン北部の街「クルーズ・ヒル(Crews Hill)」一帯には、ガーデン置物、水関連、ガーデン家具などの専門性のある店や規模の大きなガーデンセンターが立ち並んでいます。
中でも一番の広さと品揃えを誇るのが、「ガーデニング・クラブ(Gardening Club)」。敷地面積は東京ドームのおよそ2倍。その広大さに買い物に来たというより植物園に遊びに来たような気分にさせられるほど。年会費5ポンド(2年目から半額)の会員制で、会費を払っても1度の買い物で十分に元が取れるほどのリーズナブルな値段が魅力です。
売り場の大部分はガラスのテントに覆われ、雨の日も濡れることなく買い物が可能。花壇用植物(Bedding Plant)のエリアはどこまでも広がり、栽培しながら同時に販売しているといった感じです。花壇用の人気商品はパンジー、ヴィオラ、プリムローズ、ダリア、シクラメン、ペチュニアなど。
球根(Bulb)だけでも相当な品揃え。定番のスイセン、チューリップは大量に入ったものがかなりのお買い得価格で販売されています。
鉢、石、土もいろいろ。
ツツジやツバキ、モミジや竹など日本を感じさせてくれる植物も豊富で、海外生活をしているとついそういった植物に手が伸びてしまいます。
カラフルな花々を見て回っているだけで気持ちが豊かになりますね。
室内用植物(Indoor Plant)のコーナーには、食虫植物などのエキゾチックで珍しい植物も見られます。
室内用の花で最もよく売られているのは胡蝶蘭で、日本同様贈り物としても好まれています。
住宅の玄関脇に置かれる綺麗に刈り込まれたトピアリー (Topiary)も、形も大きさも様々なものが揃えられています。
センター内にはカフェもあり、買い物の途中で一休みすることも可能。
毎年夏の終わりになるとほぼ全ての商品が半額になるセールが開催され、いつもより多くの買い物客で賑わいます。秋にはモミジやカエデが鮮やかに色づき、イギリスでは伝統的に11月に行われる花火が販売され、冬にはクリスマス・ツリーやオーナメントが並びます。
そしてまた春になると、この季節を待ちに待ったガーデナー達が一斉にこの地に戻ってくるのです。
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