日本でも人気のタイ料理の定番といえば、パッタイ。
「タイ風焼きそば」とも呼ばれるパッタイは、自分でソースやスパイスを加える前提で味付けがされているため、クセがなく辛さ控えめで日本人の口にもよく合います。
格安屋台グルメから高級レストランにいたるまで、数々のグルメスポットがひしめき合うバンコクで今人気を集めているのが、2016年にオープンしたフォトジェニックなパッタイ専門店「バーン・パッタイ(Baan Padthai)」。
店名はタイ語で「パッタイの家」という意味で、その名前からも「パッタイ推し」であることがよくわかります。
バーン・パッタイは、タイの鉄人シェフ、イアン・キティチャイ氏率いるイッサヤーグループがプロデュースしたパッタイ専門店。2018年版バンコクミシュランガイド(ビブグルマン部門)にも掲載された実力店で、タイ観光大使を務める乃木坂46も訪れました。
味が良いのはもちろんのこと、店構えや料理もおしゃれで写真映えすると評判を呼んでいます。
バーン・パッタイがあるのは、タイで初めて舗装された道路であるジャルンクルン通りから延びるソイ44。バンコクでも特に古いエリアのひとつですが、さほど観光地化されておらず、最寄りのBTSサパーンタクシン駅からの道のりはローカルな雰囲気満点です。
路上の物売りや屋台、ソンテウ(バンコク庶民の足となっている相乗りトラック)など、エネルギッシュなバンコクの風景を眺めながらお店へと向かいましょう。
バーン・パッタイがあるソイ44は、「こんなところに今人気のおしゃれなレストランがあるのだろうか」と思わせる昔ながらの古い通りですが、歩いているうちにひときわ鮮やかなブルーの建物が目に飛び込んできます。
バーン・パッタイは、昔ながらの長屋風のタウンハウスを改装した一軒家レストラン。
旧市街の町並みに溶け込むノスタルジックなたたずまいはそのままに、どこかポップなムードも感じさせるレトロ可愛い空間です。
エアコンがなく、入口がオープンなつくりはバンコクの昔ながらの食堂風。店内と外の通りを仕切るものがないため、古い町並みが醸し出すなつかしい空気を肌で感じながら食事を楽しむことができます。
パッタイ専門店というだけあって、メニューは非常にシンプル。
タイでは目移りしてしまうほど多彩なメニューを用意しているレストランが多いなか、バーン・パッタイでは、前菜以外の料理メニューはパッタイのみ。「パッタイで勝負する」という気概が感じられます。
パッタイのメニューはベジタリアン、グリルドチキン、グリルドポーク、カニ、エビの5種類です。
パッタイにグリルしたお肉がのっているのは珍しい!ということで、筆者はグリルドチキンのパッタイを注文。ドリンクはスタッフおすすめのタイ・モヒートを選びました。
モヒートは、素焼きの陶器のカップに入って登場。「タイ・モヒート」と銘打っているだけあって、レモングラスなどタイのハーブも使われています。
昔なつかしいのになぜかモダン、バーン・パッタイではドリンクからデザートまで、この絶妙なプレゼンテーションのセンスが余すところなく発揮されています。
日中だったのでアルコールは抜きにしてもらったモヒートは、すっきり爽快。暑いバンコクを歩いてほてった身体に心地よく染みわたります。
さて、いよいよ主役のパッタイが登場。赤い模様がデザインされたホーロー製お皿に盛りつけられた、レトロ可愛いパッタイ・・・こんなにフォトジェニックなパッタイはなかなかありません。
麺の上には、グリルされたチキンがたっぷりとのっていて、食欲をそそります。
麺はチェンタブリー県で特別に作っているもの、もやしはシェフ自らが栽培したもの、そして秘伝のソースは18種類以上のハーブやスパイスを組み合わせたものと、見えないこだわりが詰まった一皿。
口に運んでみると、甘辛いソースが絡んだコシのある麺と、香ばしいチキンのハーモニーがたまりません。
驚くべきが、このグリルドチキンの完成度。ほのかなスモーク臭が漂う下味のついたチキンは、パッタイのおまけというよりも、それ自体が主役になれそうなほどのおいしさ。
さすがはイッサヤーグループプロデュース、ミシュラン掲載店だけあって、一つひとつの要素に抜かりがないようです。
味、見た目、雰囲気と3拍子揃ったおしゃれなパッタイ専門店、バーン・パッタイ。周辺の寺院ワット・ヤーンナーワーなどと合わせて、古き良きバンコクの空気にふれてみてはいかがでしょうか。
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名前 バーン・パッタイ(Baan Padthai)」
住所 21-23 Soi Charoen Krung 44,North Sathorn, Bangkok, 10500
営業時間 11:00~22:00
https://www.baanphadthai.com/