ノルウェーの首都、オスロ。「オスロ」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか。アート好きならムンク。それとも・・・?

実は、オスロは知る人ぞ知る世界最高峰のコーヒーの町。

世界最高峰のバリスタ競技会「ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ」の初代王者を輩出したハイレベルなノルウェーのコーヒは、ニューヨーク・タイムズ紙が「世界最高のオスロのコーヒーは、飛行機に乗ってでも飲みに行く価値がある」と絶賛したほどです。

冬ともなれば、連日マイナス20℃の厳しい寒さが続き、日照時間も短いノルウェーでは、日に何度も温かいコーヒーを楽しむ土壌がありました。

日本では深煎りコーヒーが人気ですが、ノルウェーのコーヒーは、果実感や酸味が際立つ浅煎りが主流。「フルーツのようなコーヒー」とも称されます。ノルウェーでは一日に何度もコーヒー飲む人が多いことから、あっさりとした軽い口当たりのものが好まれるのです。

そんなコーヒー大国を代表するカフェのひとつが、「フグレン」。

厳選した焙煎所から仕入れた豆を使用し、訓練を受けたバリスタが一杯ずつ丁寧に淹れるコーヒーが味わえるカフェです。1963年にオスロで創業し、2012年には東京に海外一号店を出店したことから、日本でもたちまち人気になりました。

「フグレン」は、ノルウェー語で「鳥」の意味。お店のロゴには、世界で最も飛行距離の長い渡り鳥であるアジサシがデザインされています。

オスロの中心部、最も賑やかなメインストリートから少し外れた通り沿いに、フグレンの本店があります。

テーマは「コーヒー、カクテル、ヴィンテージデザイン」。

店内には、50~60年代のヴィンテージ調の家具や調度品が並び、日本でいえば「昭和」のようなノスタルジックなムードが漂うおしゃれな空間。フグレンのお店はショールームを兼ねていて、店内にあるほとんどの家具は購入することもできるとか。

スタイリッシュでありながらリラックス感のあるお店の雰囲気そのままに、クリエイター風の人々やボヘミアンな雰囲気の人々が、入れ代わり立ち代わりやってきます。

フグレンで味わえるのは、スモーキーなロースト香を出さず、豆本来の自然な風味が味わえるコーヒー。ノルウェーを代表する焙煎所の豆に加え、北欧を中心に世界各国の注目の豆も期間限定で取り扱っています。

コーヒーやソフトドリンクに加え、人気ベーカリー「Åpent Baker」から仕入れたペストリーも販売中。

外はサクサク、中はふんわりとしたスコーンや、北欧らしいシナモンロールなど、コーヒーにぴったりのスナックと合わせれば、コーヒーがいっそうおいしく感じられます。

フグレンでは、ペストリー以外のフードメニューの取り扱いがないため、外からの食べ物の持ち込みが自由。「もっとボリュームのあるものを食べたい!」というときには、ほかのお店でテイクアウトしたサンドイッチなどを持ち込んで、コーヒーと一緒にいただくこともできます。

夜になれば、カクテルやワイン、ビールなどのアルコールが豊富に揃うバーに変身。昼と夜とでは表情ががらりと変わり、昼はコーヒー、夜になるとカクテルと、日に何度もお店に通う常連さんも少なくないのだとか。

フグレンで繰り広げられる光景の数々は、もはや単なるカフェの域を超えた、ひとつの世界、ひとつの文化を感じさせます。

オスロを訪れたら、「フグレン時間」に身を任せ、日本とはちょっと違うゆるりとした、けれどハイレベルなノルウェーのコーヒー文化に触れてみてはいかがでしょうか。

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名前 フグレン・オスロ(FUGLEN OSLO)
住所 Universitetsgata 2, 0164 Oslo, Norway
公式サイト https://www.fuglen.no/