近年、新たなベトナムの旅先として注目度急上昇中なのが、中部の港湾都市ダナン。南のホーチミン、北のハノイに次ぐベトナム第3の都市で、ベトナム戦争の激戦地になった中部を代表する商業都市です。

そんなダナンは、近年観光地として大発展中。少し前まで、ベトナム旅行といえば南のホーチミン周辺か北のハノイ周辺の二択でしたが、ダナンを拠点とする中部の観光がにわかにスポットライトを浴びているのです。

ブーム到来とはいえ、ホーチミンやハノイに比べると、日本での知名度はまだまだ低いのが実情。ベトナムの最旬リゾート地、ダナンとはどのようなところなのか、その魅力をご紹介します。

・直行便でわずか5時間半~6時間

ダナン国際空港へは、成田国際空港から直行便で6時間強。関西国際空港からは、直行便で約5時間半。関西国際空港からベトナム航空の直行便を利用した場合、朝9:30大阪発、現地時刻12:55ダナン着なので、日本を出発したその日から、さっそく観光をスタートできる距離感が魅力です。

行き帰りを含め2泊4日から楽しめるので、長いお休みが取れなくても、週末プラスアルファの時間で楽しめる気軽さがいいですね。

・お手頃ビーチリゾート

ベトナム国内では以前から商業都市として栄えてきたダナンですが、近年のダナンはビーチリゾートとして急成長を遂げています。

ダナンを代表するビーチが、街の東北部に位置するミーケー・ビーチ。青い空に白砂が映える風光明媚なビーチで、世界経済誌フォーブスによって「世界の魅惑のビーチ6選」にも選ばれたことがあるほど。

近年、このミーケー・ビーチから、南東部のノンヌックビーチにかけて、次々と高級リゾートホテルが誕生。高級リゾートとはいえ、物価の安いベトナムですから、日本よりもずっと手頃な価格で優雅なリゾートステイを楽しむことができます。

プライベートビーチのある5つ星ホテルでも、2名一室朝食付きで2万円弱~(2名合計)、直接ビーチに面していないホテルであれば、4~5つ星ホテルに2名一室朝食付きで1万円以内(2名合計)で泊まることも可能です。

・治安も良好

リゾート地だけあって、ダナンの治安はベトナムの中でも比較的良好。日中街を歩いていて、不穏な空気を感じることはほとんどないはずです。

大気汚染が深刻化しているホーチミンやハノイに比べると、空気もずっといいですし、交通渋滞もそれほどひどくありません。ダナンは、ベトナムの大都市の中では、ストレスフリーで過ごせる場所といえそうです。

そんなダナンで気を付けるべきことがあるとしたら、それは交通。ホーチミンほど交通量が多いわけではなりませんが、ベトナムの常で歩行者用の信号がない通りもあるので、横断は慎重に。やはり、「自分の身は自分で守る」という意識を持っていなければなりません。

・街歩きも楽しめる

ビーチリゾートとして人気のダナンですが、ハン側の東に広がる大聖堂を中心とする中心街では、街歩きも楽しめます。

砂糖菓子のようなピンク色が可愛いダナン大聖堂で写真を撮るもよし、ハン市場でベトナム雑貨をゲットするもよし。おしゃれなカフェや雑貨ショップも増えているので、カフェでくつろいだり、路面店でワンランク上の雑貨をゲットしたりするのもおすすめです。

歴史好き、アート好きなら、チャム彫刻博物館も必見。かつてこの地を支配したチャンパ王国が遺した彫刻の数々が、王国の高い文化水準を物語っています。

女性なら、スパやマッサージが楽しみという人も多いことでしょう。ダナン大聖堂周辺やミーケー・ビーチ近くのミーアン地区にはたくさんのスパがあり、アロママッサージなどが格安で受けられます。

・まだまだローカルな風景も残る

最旬リゾートとして急激に発展しているダナンですが、まだまだ観光地としての歴史は浅いのが実情。ハワイのような老舗リゾートに比べると、よくも悪くも整っていない部分があり、街の中心部であってもローカルな風景が随所に残っています。

観光地として完成されていないからこそ、ローカルグルメを格安で楽しむこともできますし、ベトナムらしい素朴な風景を目にすることもできます。せっかくならば、整っていない部分も含め、今のダナンをまるごと楽しみたいですね。

・パワースポットもあり

ダナンを代表する観光スポットとして知られるのが、パワースポット「五行山」。ダナンの南東部に位置する5つの山の総称で、大理石でできているため、英語では「マーブルマウンテン」と呼ばれます。タクシーで行く際には、英語名を覚えておきましょう。

5つの山は、陰陽五行説をもとに名付けられていて、宇宙を構成する火、水、木、金、土をモチーフにしています。そのうち、観光の中心となるのが「水」にあたるトゥイソン山。

内部は、いくつもの洞窟の中に仏像などが鎮座する神秘的な空間となっていて、展望台からは、ダナン市街や海岸線のパノラマも楽しめます。

・中部の世界遺産めぐりの拠点

ダナンに多くの旅行者が訪れるわけは、ダナンそのものの魅力だけでなく、周辺観光の起点としての利便性にもあります。

実は、ベトナム中部は世界遺産の宝庫。特に古都ホイアンは、ダナン市内から約30kmと近く、ダナンから日帰りで訪れることもできます。しかし、ホイアンは夜が美しいので、せっかくならホイアンに宿泊したいところ。

時間に余裕があれば、「ベトナムの京都」と呼ばれる古都フエや、チャンパ王国の聖地「ミーソン聖域」にも足を運んでみてください。

気軽に足を運べる近郊のスポットも充実しているダナンは、コンパクトな日程でも多彩な体験ができる場所。「南のホーチミンか、北のハノイか」の二択で迷うのはもう古い。ダナンを中心としたベトナム中部は、ベトナム旅行の新定番です。

Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア