オーストラリアの歴史が始まった街、ニュー・サウス・ウェールズ州のシドニーは、オーストラリア最大の都市として知られています。

そんな大都市シドニーを初めて訪れたのなら、サーキュラー・キー駅近郊にあるシドニー・ハーバー・ブリッジやオペラハウスは観光スポットとして欠かせない場所ではないでしょうか。

ハーバーブリッジやオペラハウスの近くは、昔ながらの階段や細い路地、そして歴史ある建物が立ち並ぶ人気のエリアであるロックス歴史地区やオーストラリアを代表する美術館の1つであるオーストラリア現代美術館などの観光スポットも充実しています。

今回は、オーストラリア・シドニーのアイコンの1つ、ハーバーブリッジをご紹介しましょう。

シドニー・ハーバー・ブリッジは、長さが1.149メートル、幅48.8メートル、高さ134メートルの橋です。

橋は、歴史地区ロックスから北海岸ミルソンズ・ポイントを繋いでおり、電車、自動車やバスはもちろん歩行者や自転車でも通ることができるように舗装されています。

橋にはパイロン展望台が設置されており、そこからの眺めはシドニーを一望できる絶景ポイントです。

パイロン展望台は高さ89メートルあり、花崗岩とコンクリートで造られています。

シドニー・ハーバー・ブリッジが完成して開通したのは今から約90年ほど前の1932年(昭和7年)でした。

1932年(昭和7年)といえば、日本放送協会(NHK)ラジオの聴取契約数が100万を突破し、全国でラジオ祭が開かれます。さらに現在ではラジオにお金を払うことは考えられませんが、ラジオの月額聴取料が1円から75銭に値下げされます。

また、当時の日本では初めて長瀬商会(現花王石鹸株式会社)によってシャンプーが発売されます。広告にはせめて月二回はシャンプーをつかって髪を洗ってください、と表示されており、こちらも現在とは風習が異なっていることがわかります。

それほどまでに現在とは異なる状況で、オーストラリアにはこのような巨大な橋が建造されたのです。

その後、1999年には、ニュー・サウス・ウェールズ州の遺産に登録され、さらに2007年にはオーストラリアの国の遺産にも登録されたシドニー・ハーバー・ブリッジは、シドニーのみならずオーストラリアを代表する観光スポットの1つとなっています。

実はこの橋、1932年の完成にも関わらず、橋自体の計画はその117年前の1815年でした。

政治的な理由などでなかなか建設が実行されず、正式に建設の実行を記念するセレモニーが行われたのは1923年でした。そして建設にあたり、土地の整備などでさらに時間が経過し、建設の開始自体は1928年でした。

1932年に橋が完成した完成した当時は、蒸気機関車が安全に橋を通過できることを確認し、その後、市民が利用できる橋として開通されました。

長きに渡ってシドニー市民に愛されてきたシドニー・ハーバー・ブリッジ。

コートハンガーをモチーフにして建造された巨大な橋は、そろそろ100年の節目を迎えようとしています。

もしオーストラリア・シドニーを訪れたのなら、この橋をぜひ近くでも、そして遠くからも、眺めてその歴史の移ろいに思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

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施設名 シドニー・ハーバー・ブリッジ(Sydney Harbour Bridge)
所在地 Sydney Harbour Bridge, Sydney NSW, Australia