ブルームバーグが、6月に出した暗号資産(仮想通貨)市場の展望レポート(Crypto Outlook 「Bitcoin $10,000 Gaining Support」)の中で、ビットコイン(BTC)の価格は2020年に2万ドル(約214万円)に達する可能性があると予想した。足元、BTC価格は9,400ドル(約101万円)で取引されている。
20,000ドル予想の背景には、ビットコインが5月12日に3回目の半減期(マイニング報酬として市場に新規供給されるビットコインが半減するタイミング)を通過したという点がある。需給が引き締まる半減期は約4年に1回の頻度で起こる。BTC価格は前回の半減期を16年7月に通過した後、13年の最高価格である1,000ドルの水準に到達した。このトレンドが繰り返されるなら、20年に半減期を通過した後では17年の最高価格である2万ドルの水準に到達すると予想している。また、ビットコインは1万ドルの抵抗線を突破しようとしていると見る。
ビットコインの過去2回の半減期では、半減期を通過してから数カ月後に価格は高騰してきた。今回の半減期の後では、マイニング(ビットコインの取引や新規発行に必要となる計算作業)従事者が足元のBTC価格でマイニングを継続できるかが注目されたが、今のところハッシュレート(マイニングの計算速度を表す)は半減期前の水準まで回復しており、大きな影響は見られていない。