SBIホールディングスは9日、国内初となるセキュリティトークンオファリング(STO)に関連するビジネスを、グループとして開始すると発表した。

セキュリティ・トークンとは、株式や債券など実社会における資産をブロックチェーン上でトークンとして管理するもののことを指す。近年、STOによって資金を調達する企業が生まれ始めており、国内のいくつかの暗号資産(仮想通貨)取引所もこれに対応することを視野に入れて証券業へ参入する準備を整えるなどの動きを見せている。

同社グループは、2020年5月1日の改正金融商品取引法の施行後、国内初となるSTOビジネスを、以下のように順次開始していくとしている。

■SBI e-SportsによるSTOを用いた第三者割当増資(2020年10月下旬を予定)
子会社でeスポーツ事業を手掛けるSBI e-Sportsが、2020年10月30日(予定)に同社を引受人とする、STOを用いた第三者割当増資を実施。この増資に際し発行されるデジタル株式は、野村ホールディングスと野村総合研究所による合弁会社である BOOSTRYが提供するブロックチェーン基盤「ibet」を用いて発行・管理されるという。これにより、トークンの移転と権利の移転・株式名簿の更新が一連のプロセスとして処理され、電子的に管理することが可能となっている。

■事業会社を発行体とするデジタル社債の公募取り扱い
一般事業会社が発行体となるデジタル社債のSBI証券での公募の取り扱いに関するビジネスを検討。SBI証券がデジタル社債の引受人等となり、SBI証券の顧客を対象に取得勧誘を行うもよう。同デジタル社債においては、ibet基盤を用いて発行・管理を行うことを想定しているという。

■その他STO(ファンド型)の公募取り扱い
SBI証券では、信託法や資産流動化法等に基づく、ファンド形式のSTOの公募の取り扱いに関する業務を検討している。取り扱うファンド型STOの投資先は、不動産、美術品、ゲームや映画の版権などの知的財産権等の資産を想定。投資家はSTOに参加することで、少額から特定の資産のオーナーの一員となることが可能となり、発行体にとっては自らが所有する資産のオフバランス化と資金調達が可能となる。


SBIグループでは、SBI証券が2019年10月、一般社団法人日本STO協会の設立時社員として参画しており、STOに関するルール作りやビジネス環境の整備を進めてきた。同社は「我が国においてSTOが普及することで、資本市場がより活性化し、ひいては実体経済の更なる発展に貢献できるものと期待している」とコメントしている。