米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは24日、2021年第4四半期決算を発表した。

第4四半期の売上高はアナリスト予想の20億ドルに対して、前年同期比5倍の24.9億ドルで着地した。純利益は同4.7倍の8.4億ドルとなり、月間取引ユーザー数は第3四半期の740万人から第4四半期には1,140万人へと大幅に増加した。2020年と比較すると、売上高や純利益、月間取引ユーザー数などすべてが大幅に増加した。

第4四半期の総取引高は前年同期比6.1倍の5,470億ドルで、その内の1,770億ドルが個人投資家、3,710億ドルが機関投資家の取引となったようだ。2020年と比較すると個人投資家の取引高が730億ドルから5,350億ドルに、機関投資家の取引高が1,200億ドルから1兆1,360億ドルとなった。

また、第4四半期では、ビットコインやイーサリアムではなく、その他の暗号資産の取引量が拡大した。ビットコインの取引量は、総取引量の約16%で、第3四半期の19%から減少、イーサリアムの取引量も総取引量の約16%で、第3四半期の22%から減少した。その他のアルトコインの取引量の合計が、総取引量の約68%で、第2四半期の50%、第3四半期の59%から大幅に増加した。2020年の取引量と比較すると、ビットコインは41%から24%に減少、イーサリアムは15%から21%に拡大、その他のアルトコインは44%から55%に拡大した。ボラティリティの高さに加えて、より多様な仮想通貨に対する消費者の強い関心が窺えた。
2022年は、同社のビジネスにとってかなりの不確実性が続くと発表しながら、予測することが困難になると明らかにした。世界的なマクロ経済の逆風、予測不可能な暗号資産価格、金利上昇やインフレ、最近では地政学的な不安定さがあることも指摘している。一方で、暗号資産の導入は加速すると見ているようで、長期的な成長を促進するための雇用強化やインフラ整備、世界各地における広告宣伝活動の強化などの投資を行うようだ。2020年から2021年にかけて急成長を遂げている同社の今後の動きに注目が集まりそうだ。