仮想通貨「ASTR」は28日、の大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスに新規上場した。

バイナンスは「ASTR」をイノベーションゾーンに上場させ、28日からASTR/BUSDとASTR/USDTの取引ペアの取引を開始している。イノベーションゾーンは、他のトークンよりもボラティリティが高く、リスクが高い可能性のある新しいトークンをユーザーが取引できる専用の取引ゾーンである。USDTは、暗号資産業界で有名なステーブルコインで、BUSDはバイナンスが提供しており、米ドル基軸のステーブルコインとなっている。

また、ステーキングサービスの「バイナンスステーキング」でASTRの取り扱いを開始することも発表した。同サービスは、ASTR取引開始と同様に28日から開始される。

「ASTR」は、日本発のパブリックブロックチェーンAstar Networkのガバナンストークンである。Astar NetworkはPolkadotのパラチェーンで1月17日にメインネットをローンチ、ローンチと合わせて仮想通貨取引所のHuobi GlobalやGate.io、OKExに上場していた。

Polkadot自体にはスマートコントラクト機能がなく、DeFi等に関連するプロジェクトを実行できないため、スマートコントラクト機能のあるAstar Networkが、PolkadotのパラチェーンとなることでDeFi等に関連するプロジェクトに対する需要を満たすことができる。Ethereum Virtual Machine(EVM)とWebAssemblyの両方をサポートしているため、開発者は、イーサリアム上で作成したスマートコントラクトを簡単に移植することができ、Polkadot上で新しいスマートコントラクトを構築することも可能となっている。

Astar Networkは、Polychainのほか、Crypto.com Capital、Alameda Research、などの大手暗号資産ファンド、Ethereum、Polkadotを創業したGavin Wood氏、プロサッカー選手の本田圭佑氏、などから資金を調達している。また、11日には、1億ドル規模のファンド「Astar Boost Program」の設立を発表し、Astar上のDeFiアプリケーションの流動性とインセンティブをサポートしている。