かつて明治時代の日本において、多くの知識人や文化人が集まっていた場所、それが「喫茶店」。

そんな時代の流れを脈々と受け継いで今にその香りを届けてくれているのが「純喫茶」というジャンルのカフェ。

実は「喫茶店」にはかつて「特殊喫茶店」と呼ばれる、現在のクラブやキャバレーのようなものがあり、それと区別するために「純喫茶」と呼ばれるようになったという歴史があり、昭和の時代には非常に多く存在した純喫茶は残念ながら現在は少なくなってきている。

しかしながら味わい深い純喫茶で過ごす時間は懐かしさや愛しさに溢れており、時間を味わうためには最適な場所。

今回はそんな時の移ろいを、熱海の素晴らしい景色を楽しみながら味わえる「純喫茶」の1つをご紹介したい。

お店の名前は「サンバード」。

・1968(昭和43)年創業の純喫茶、それが「サンバード」
こちらのお店、1968(昭和43)年に創業した純喫茶店。

1968年(昭和43年)といえば、メキシコオリンピックが開催され日本代表がウエイトリフティングや体操、サッカーなどで世界をあっと驚かせた年。

さらにこの年は、川端康成がノーベル文学賞受賞、アメリカ統治下であった小笠原諸島が日本に復帰、日本のGNPがついにアメリカについで世界第2位になるなど、世界における日本の地位が高まってきていた時代でもある。

そんな時代に生まれた熱海の純喫茶は、今なお多くの人々に「サンバード」ならではの憩いの時間と空間を提供し続けているのだ。

・素晴らしい窓からの眺めと絶品ナポリタン
こちらのお店、さまざまな美味しいメニューがあるのだが、まず素晴らしいのがお店から見る太平洋の眺め。

好みのドリンクをオーダーして、素晴らしい眺めを楽しみながら、ゆったりとした時間を美味しい飲み物を味わってみてほしい。そこにはサンバードでしか味わえない、最高の時間と空間を愉しめることに気がつく。

心地よい時間と空間を味わったのなら、ぜひこちらの美味しいメニューも味わってもらいたい。

オススメしたいのは昔ながらのナポリタンだ。

オーダーしてから作られるナポリタンは、アツアツの鉄板で供されるのだが、これが非常に香ばしく、香り高いナポリタンに仕上がっている。

シャキシャキの玉ねぎとピーマン、味わい深いソーセージにマッシュルームなどの具材をアツアツ、もちもちの麺と一緒に味わえば、昭和ノスタルジーをしっかりと感じられる、まさにこれぞ正統派のナポリタン、という味わいを楽しむことができる。

熱海といえば、温泉宿というイメージが先行してしまうかもしれないが、街歩きをしてみると様々なお店が至る所に存在している。

もし熱海を訪れることがあるのであれば、街歩きをして、様々な発見をしてみてはいかがだろうか?


お店  サンバード
住所  静岡県熱海市東海岸町2-15
営業時間  9:00〜17:00
定休日 毎週水曜日・月1回木曜日

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