紅茶大国でありながら、外ではコーヒーを好んで飲む人が多いイギリスでは「コスタ(Costa Coffee)」「ネロ(Caffè Nero)」「スターバックス(Starbucks Coffee)」をはじめとするカフェ・チェーンを全国至る所で見つけることができます。
今回はチェーン店に限らず、魅力的なカフェの激戦区でもあるロンドンで、地元のタウン誌やメディアが紹介する「ロンドンで最もインスタ映えするカフェのひとつ」として度々名前が挙がる「ホスト・カフェ(Host café)」をご紹介します。ちなみに「インスタ映え」は英語で「インスタグラマブル(Instagrammable)」。
インスタグラマブルなホスト・カフェが位置するのは、ロンドン中心部の東寄りに広がる歴史的金融街「シティ(City)」エリア。交通量の多い道路に面し、周りの建物に囲まれて窮屈そうに佇む「聖メアリー・オルダーメアリー(St Mary Aldermary)」教会の中。
新しいアイデアで教会の活性化を図ろうとするコミュニティが運営するこのカフェは、もっと多くの人々に気軽に教会に足を運んでもらえるように、また、教会が地域の人々の憩いの場となるようにと、2012年に教会の中にオープンしました。
900年以上の歴史を誇るこの教会は、1666年に発生した「ロンドン大火(The Great Fire of London)」によって他の多くの教会とともに焼失し、後に焼け跡からの復興に心血を注いだ大建築家、クリストファー・レンの建築事務所によって再建されました。
豊かな装飾と直線が際立つゴシック建築の教会に足を踏み入れるとまず飛び込んでくるのが、真っ白な天井の見事な装飾。
天井が高いので、ゆったりとした雰囲気の中、近隣のオフィスワーカーや旅行者たちがくつろいでいます。
カフェのメニューは生産農家からコーヒー豆を直接買い付けたダイレクト・トレードのコーヒー、スープやパン(スープとパンは午前11時から午後3時までの提供)などの軽食、ケーキやペイストリーなど。
限られた軽食メニューしか提供していないのにもかかわらず、ランチタイムは特に多くの客で賑わいます。その理由はなんと、ランチタイムに食べ物の持込みを自由にし、教会の中で食べることを許可しているから。
カフェを利用した客はカウンター付近のテーブル席やソファ席に座り、持ち込み客は、礼拝席に座って持ち込んだ食べ物を食べています。
「ランチを持ち込んで食べて、帰りにコーヒーでも買ってくれたら嬉しいな」という優しい方針なのだそう。教会周辺にはテイクアウェイ・フードの店が多く、また、教会の敷地内にフードストールが出店しているので、平日のお昼時にはランチを求める行列ができます。
もちろん宗教施設としての役割がメインなので、カフェの営業は平日の早朝から夕方まで。平日のランチタイムは特に賑やかなので、壮麗な教会の中でもう少し静かな時間を楽しみたい方はランチタイムは避けて訪れることをおすすめします。
教会から徒歩数分の場所には、クリストファー・レンの代表作であり、ロイヤル・ウェディングや国葬も執り行われるロンドンのランドマーク、「セント・ポール大聖堂(St.Paul’s Cathedral)」がありますので、そちらと合わせて是非訪れてみてはいかがでしょうか。もちろん、インスタ映え目的にも是非。
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア
店名 Host café
営業日時 月~金、午前7時30分~午後4時30分
定休日 土日
住所 St Mary Aldermary, Watling St, London EC4M 9BW
Webサイト http://www.moot.uk.net/host/