長野県長野市の中心部から車で30~40分ほどの場所にある戸隠神社。以前は巨大な杉が並ぶ参道がCMにも起用された事があり、テレビで目にしたことのある方もいるかもしれません。

創立から2000年もの時を刻む戸隠神社は奥社・中社・宝光社・火之御子社(ひのみこしゃ)九頭龍社の5社から成り、中社や奥社にかけての参道は特に人気のある散策コース。樹齢400年もの杉が並ぶ奥社参道のほか、特に今の季節は周辺で木の葉が黄色やオレンジに色づく美しい風景も楽しむ事ができます。

戸隠神社の奥社へ向かう参道は、約2キロの道のり。入り口ともなる鳥居をくぐると、紅葉した木々の中を一本の道がまっすぐに伸びていきます。標高が1300mほどと高いことから、周囲を包み込む空気もひんやりとして気持ちがいいです。

しばらく歩いていくと、見えてくるのは狛犬とその後ろに立つ赤い随神門。この門をくぐれば、いよいよあの杉並木がお目見えです。

これら杉の木が植えられたのは江戸時代にまでさかのぼります。門から約500メートルにわたり樹齢400年にもなるクマスギが200本ほど並ぶ様子は、まさに圧巻のひとこと。この参道はパワースポットとしても知られていますが、両側を杉の古木に挟まれた参道を歩くだけで確かに体に神聖なパワーがみなぎる気がしてきます。

参道を20分ほど歩けば奥社に到着。開運や五穀豊穣のほか、スポーツなどの神が祀られている場所ですが、ここへ自力でたどり着いただけでも何かしらのご利益がありそうですね。

奥社の参拝を終えたら、中社にも訪れてみましょう。ここには学業や商売繁盛、家内安全の神様が祀られ、戸隠神社での信仰について資料を展示する宝物館もあります。

このほか境内で特に目を引くのが、樹齢700年のご神木と樹齢800年以上にもなる3本杉。どちらの杉もこれまで生きてきた時間の重みを体現するかのような立派ないで立ちで、その姿からは恐れ多さも感じさせるほどです。3本杉は触ることができるので、ぜひ優しく手を当てて、その生命力を直に感じ取ってみてください。

戸隠神社の参拝後にぜひ訪れたいのが、近くにある鏡池。その名の通り鏡の様な水面に周囲の風景が反射し、季節ごとに変化を見せる風光明媚な景色で訪れる人々を魅了します。筆者が訪れた時は風が出てしまって「鏡の様な水面」とまではいきませんでしたが、ナナカマドをはじめとする木々の紅葉がとても美しかったです。水面に景色が反射する様子を楽しみたいのであれば、風の少ない朝の時間帯がおすすめだそうですよ。

あっという間に過ぎ去ってしまう戸隠の秋。その儚くも美しい一瞬を楽しみに、出かけてみてはいかがでしょうか。お出かけの際は戸隠名物のそばを食べるのも忘れずに。

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