ボスポラス海峡がアジアとヨーロッパに大陸を分かつトルコ最大の都市、イスタンブール。ボスポラス海峡沿いには景勝地と呼ばれるほど美しいスポットがたくさんありますが、なかでも特に有名なのがヨーロッパ側にあるオルタキョイです。
オルタキョイは、1855年に完成したネオ・バロック様式のモスクや大陸間を結ぶボスポラス大橋の景観が見事な、開放感あふれるスポットです。
海峡沿いにはベンチが並び、対岸のアジア大陸や海峡を行き交う船やカモメを眺めながら時間を過ごすことができます。またおしゃれなカフェやレストラン、雑貨屋やワッフルやクンピル(ベイクドポテト)を売る屋台が多いのもオルタキョイの特徴で、平日はもちろん、週末になるとお祭りのような雰囲気に包まれます。
モスクを見学したり、景色を眺めたり、カフェでゆっくりしたり、ショッピングを楽しんだりするのがオルタキョイでの定番の過ごし方なのですが、このエリアに来たからには、「マントゥ・エヴィ(Mantı Evi)」というレストランで、伝統的なトルコ料理マントゥを食べることを忘れてはいけません。
マントゥというのは、極小の餃子のようなものです。小麦粉で作った生地に羊や鶏の挽肉を詰めて小さく包んだもので、地域やお店によってマントゥの大きさや味、トッピングは様々ですが、ヨーグルトやガーリックソースをかけて食べるのが一般的です。
オルタキョイにある「マントゥ・エヴィ」はその名の通り「マントゥの家」で、1997年の創業以来、マントゥを看板メニューとして20年以上営業を続けています。旅行者にはあまり知られていませんが、オルタキョイで働く人たちが昼食時や夕食時になるとこぞって集まる人気店で、まさに地元に人に愛されているマントゥの名店なのです。
お店は外の賑やかな喧騒から少し離れた裏路地にあり、店内はこじんまりとしていて落ち着いた雰囲気です。
定番メニューはトルコの家庭で一般的に食べられているエヴ・マントゥス(Ev mantısı)。こだわりのガーリックソースは、苦手なら抜いてもらうこともできます。そのほか、茹でずに揚げたチュトゥル・マントゥ(Çıtır mantı)、砕いたクルミをかけて食べるスィノップ・マントゥ(Sinop mantı)などがあります。
両手いっぱいほどの大きさのお皿にあつあつのマントゥ、その上に濃厚なトマトソースと食欲をそそるガーリックソースがかかっており、ボリューム満点の一皿です。マントゥから染み出る肉汁がジューシーで、ソースとよく合います。
見た目以上に食べ応えがあるのですが、さっぱりとしたヨーグルトが全体をまろやかにまとめてくれるため、日本で食べる餃子とは違い、後味も比較的さっぱりとしています。お腹が空いているときのランチにちょうどいいくらいのボリュームで、地元の人がこぞって食べに来るのも納得の味です。
イスタンブールでオルタキョイを散策する機会があれば、ぜひ「マントゥ・エヴィ」で地元の人に愛されるトルコ料理マントゥを食べてみてください。景勝地の雰囲気を感じながら食べる伝統料理の味は格別ですよ!
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名前 マントゥ・エヴィ(Mantı Evi)
所在地 Mecidiye Mah. Değirmen Sok. No:3 34347 İstanbul