街のいたるところにあらゆる寺社仏閣が潜んでいる京都。
神社だけでも平安神宮や上賀茂神社など、有名どころがたくさんありますが、女性の「美」を司る神社があるのはご存じでしょうか。
それが、世界遺産・下鴨神社の第一摂社である「河合神社」。一風変わった絵馬も手伝って、美のパワースポットとして若い女性のあいだで人気上昇中なんです。
下鴨神社から続く敷地の一角に、ひっそりとたたずむ河合神社。その門の看板には「女性守護 日本第一美麗神」の文字が。響きからして、なんだかすごいご利益がありそう!?
「日本第一美麗神」というのは、河合神社のご祭神である玉依姫命(たまよりひめのみこと)のこと。玉依姫命は日本の初代天皇・神武天皇の母で、玉のように美しいことから美麗の神として信仰されており、安産・育児・縁結び・学業・長寿の神様ともいわれています。
河合神社の境内に入ると、何やら一生懸命描いている女性たちの姿が目に飛び込んできます。ここを訪れる多くの女性たちが奉納していくのが、「鏡絵馬」。
珍しい手鏡の形をした絵馬で、絵馬に願いを託すことにより、外見だけでなく内面も美しくなれるのだとか。拝殿の脇にさまざまな顔の絵馬がずらりと並ぶ光景は壮観。
最近ではフォトスポットとしても人気を集めており、鏡絵馬をバックに自撮りするのが流行っているそうです。
鏡絵馬にメイクを施す部屋は、その名も「鏡絵馬御化粧室」。
「身も心も美しい女性になれますように」と、願いを込めながら、普段自分が使っている化粧品でメイクを施し、裏に願いごとを書きます。
化粧品を持っていなくても絵馬のメイクができるよう、色鉛筆も用意されていますが、口紅一本でも日頃自分が使っているコスメを使ったほうがご利益がありそうな感じがしますね。
筆者も一枚書いてみました。クリエイティビティには欠けるかもしれませんが、元の顔に比べずいぶん華やかになったのではないでしょうか。
メイクが完成したら、裏に自分の名前とお願いごとを書いて、いざ奉納。拝殿の鏡に自らの姿を映し、祈願して奉納しましょう。
その際、鏡の下にある石に触れるのを忘れずに。これは、「御白石(おしらいし)」と呼ばれるもので、この石を手で触ってから顔に触れると、この石のように白い美肌になれるという、美の「パワーストーン」なのです。
たくさんの女性たちの願いが込められた鏡絵馬の隣に、自分が描いた絵馬を納める瞬間は、なんだかワクワクするもの。
神社に参拝しても絵馬を奉納する機会はなかなかないものですが、次に京都を訪れたら、世にも珍しい「鏡絵馬」を納めてみませんか。
ところで、美人祈願の効果のほどは…?
筆者にはまだ具体的な実感はありませんが、「美」というのは、その人の「心持ち」に左右されるもの。「身も心も美しくなりたい」と思い、それを意識しながら日々暮らすことで、少しずつ理想の女性に近づけるのではないでしょうか。
河合神社の鏡絵馬は、そんな心持ちにさせてくれるものなのだと思います。
Post: GoTrip! http://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア
【スポット情報】
河合神社
所在地:京都市左京区下鴨泉川町59
電話:075-781-0010
https://www.shimogamo-jinja.or.jp/bireikigan/