米決済大手のペイパル(PayPal)はアイルランドで暗号資産(仮想通貨)関連のチームを編成し始めた、と同国の首都ダブリンの大手メディアであるインデペンデントが1日に報じた。報道によると、ダブリンとダンドークにあるオフィスで、コンプライアンスやアンチマネーロンダリングのチェック、事業開発部門など暗号通貨関連のポジションの採用を開始したという。

同社のDan Schulman最高経営責任者(CEO)は28日の2021年第2四半期決算の収支報告会で、現在の暗号資産事業の勢いに満足していることや、仮想通貨購入時の利用可能額を引き上げたことに触れた。また、サードパーティ製のウォレットに仮想通貨を出金できるように取り組んでいること、納税をスムーズに行えるようなプロセスを作ろうとしていることなどの目標を語っていた。

さらに、Schulman氏は規制当局との対話や中央銀行のデジタル通貨にインフラを提供する可能性があるという長期的な目標を強調した後、技術的な応用の可能性を指摘し、スマートコントラクトやDeFi(分散型金融)にも関心を持っていることを明らかにしたという。

今回、アイルランドでチームを立ち上げることで英国圏でのサービス開始が期待でき、今後も同社の暗号資産事業のさらなる拡大が見込めそうだ。