米国の大手暗号資産交換所FTXは6日、INHOUSE COMMERCIALと提携して、暗号資産(仮想通貨)でマイアミ市の商業用不動産物件を購入する機会を提供すると発表した。
不動産購入者が購入の準備を整えると、FTXが仮想通貨を受け取り、適切な米ドル額に変換して売り手の口座に入金する仕組みとなる。市場の影響による仮想通貨の価格変動を避けるために、仮想通貨と米ドルの交換は瞬時に行われるようだ。
マイアミ市長のフランシス・スアレス氏は11月に、マイアミ市を暗号資産の中心にする計画の一環として、住民のためにデジタルウォレットを作り、ビットコインを与える意向を述べた。シティコインプロジェクト「マイアミコイン」から得た収益を、ビットコインとして住民に分配する計画だという。また、スアレス市長は給料を100%ビットコインで受け取るとツイートするなど、ビットコインや仮想通貨を推進している。
今回は、マイアミ市にある960 Alton Roadと1000 17th Streetの2つの商業用不動産物件が仮想通貨の購入を受け入れる。960 Alton Roadは、アルトン・ロードの一等地の角に位置する31,350平方フィートの敷地に2棟の建物が建っている。角には2階建ての独立したオフィスビルがあり、2つ目の棟は現在ジムとして営業しているようだ。マイアミビーチでは最近、オフィスビルの高さを引き上げる条例が可決されたばかりで、再開発の可能性を秘めているという。1000 17th Streetは、18,000平方フィートの3階建て商業施設で、世界的に有名な建築事務所であるArquitectonicaによって設計された。床から天井までの大きな窓や丁寧に設計された屋外テラススペースなど、非常に優れた環境を備えているという。
INHOUSE COMMERCIALのジャレッド・ロビンズ氏は、「FTXと提携できることを嬉しく思うとともに、今回の提携によりハイテク企業の商業施設への関心が高まり、本社オフィスビルの購入を検討している企業が増えることを期待している。」と述べた。