『だめんず・うぉ~か~』などの代表作で知られる漫画家の倉田真由美さん(51)が14日に自身のツイッターを更新。新型コロナウイルスによって過酷な労働環境に置かれている医療従事者のツイートに批判的な投稿をしたことが波紋を広げている。
倉田さんはこの日の投稿で「自分が忙しいことを嘆き、怒る医療者のツイートを見た。仕事が忙しくてつらいなら、その仕事を辞めればいい。ボランティアじゃないんだから対価を貰っているんだろ。病気になった人を責めるくらいなら、辞めてくれ。」と自論を述べた。
その後も「システムに怒るならともかく、病気になった人を責め罪悪感を抱かせるような医療者はいらない。社会のためにならない。」「『わかりました、休みますね』という医療者(?)からの皮肉らしきリプ来てるが、『お好きにどうぞ』としか。休むのではなく辞めたっていいんですよ。あなたの人生なんだから。」とツイートを続けた。
新型コロナの感染拡大により病床使用率が90%を超えた神奈川県では8日、新型コロナへの感染が確認された女性が救急搬送中に受け入れ先の病院が見つからず自宅に戻され、その後死亡するという事例があったばかり。ひっ迫する医療現場へ苦言を呈した倉田さんのツイートは大きな反響を呼んでいる。
倉田さんのコメント欄には「“病気になった人を責めるくらいなら”、と書いてある。怒りをぶつける対象は、この状況に追い込んでいるシステムや政府」「家族が医療従事者です。辞めたい気持ちを抱えながらも耐えてきつい仕事に取り組んでいる人は多くいます。患者側でもコロナだけでなく、持病を抱えていて医療従事者のお世話にならないといけない人がたくさんいます。そういった方々たちの不安を煽る発言は慎んでいただきたいです」「仕事で嘆く・怒るのはよくあるけど、医療だけ許されないの?」「倉田さん、以前はこんな人じゃなかったのに残念です。本心からそう思います」「医療現場や施設などの状況が想像できないだろうし一度見学やボランティアに行ってみればこんなこと言えないと思います」「忙しいから辛いのではなく、必死に戦っても、救える命が救えない現状が辛いのですよ。だって、現場で出来ることに限りがあるんです。倉田先生あんまりです」「レッドから出られないから、生理でもナプキン変えられない。トイレも行けない。水も飲めない。こんな状況で働いてるんです。でも給料はコロナ前より減りました」など、さまざまな意見が寄せられていた。
医師でミステリー小説家の知念実希人さんもこの投稿にツイートで反応し、「倉田氏は2年前に旦那さんが心筋梗塞を起こし、カテーテル手術で救命されたことに対し『医療関係の方に迅速に対応していただいた』とコメントしています。現在、同様の人が治療が受けられなくなっています。なぜ2年で医療従事者をこれほど憎むようになったのでしょう?」「倉田氏の暴言に対し、医療従事者以外の皆様もお怒りの声を上げて下さっていることに、心から感謝いたします。」と、倉田さんの発言に疑問を呈していた。