11月23日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(日本テレビ系)に、経済学者でイェール大学助教授の成田悠輔氏が出演。放送後、番組内で「電通」に関する発言をしたことを自身のTwitterで謝罪した。
この日は、サッカーワールドカップ・カタール大会を特集。日本代表の注目選手を伝えたほか、波紋を広げている反差別的な動きについても報道。イラン代表選手が国家を斉唱しなかったことからイラン国内で広がる反スカーフデモに連帯しているとみられ、国営テレビでの中継が中断されたことや、イングランドやドイツなど、ヨーロッパの複数のチームが性的マイノリティの差別に反対を示す腕章の着用を表明したところ、FIFAから“処分対象となる”と通告を受けたことなどを伝えた。
こうした国際試合における問題点について意見を求められた成田氏は「この問題に加えて今回何十兆円みたいな投資をして、ものすごいインフラを作ったわけですが、それがあまりにも急激にやったので労働者の方の環境があまりにも劣悪だったんじゃないかという問題が出てきていると思う」と指摘し、「スポーツと政治、人権、お金の問題が極端な形で出ている大会なのかな」とも意見すると、「日本もオリンピックの時にお金とスポーツの問題というのが噴出したじゃないですか。『電通も関わってる』みたいな話があったかと思う」と発言。
そして「僕たちの価値観が昭和から変わらないまま一瞬スキャンダルになるんだけど、それをどう解決していくかって仕組みづくりができないまま時間だけが過ぎている」と問題点を指摘し、「こういうのをきっかけにして今世紀の人権感覚とかコンプライアンス感覚に基づいてスポーツ周りの仕組みをどう作っていくのかを議論するのが大事なのかなと思う」と語った。
放送後、成田氏は自身のツイッターを更新し、自ら「テレ朝のモーニングショーで口が滑って「電通入ってますからね」と言ってしまいました。申し訳ありませんでした」と謝罪。これによりネット上では「素晴らしい煽りコメントでした」「煽り絶好調ですね。最高です」「謝っているフリして、大事な事は二回言う」「見事な口すべり芸でしたw」「謝罪までが一連の流れ!」といった反響が集まっており、このツイートに23日17時現在で4.9万件のいいねがついている。
「言うまでもなく、オリンピック関連で“電通発言”をしたのは同番組のレギュラーコメンテーターだった玉川徹氏(59)。この発言後、誤認だったとして玉川氏は謝罪に追われ、現在はレギュラーから外され、出演する機会が激減。成田氏が玉川氏の発言をいじったのは明らかで、“電通発言から謝罪”までをセットとした成田なりの皮肉めいたメッセージでしょうね」(政治記者)
電通発言をあえてかぶせてきた成田氏が“テレ朝出禁”となればさらなる波紋を呼びそうだ。