一般社団法人アップサイクルは、使用後の紙資源や未利用の間伐材を原材料とした紙糸のオリジナル商品の販売を開始した。
アップサイクルは、“現代および将来の世代のために持続可能な社会の実現”を掲げて、日清紡グループのニッシントーア・岩尾株式会社、ネスレ日本株式会社、神戸市などの参画企業・団体によって2023年2月に設立された。
アップサイクルが手がけるプロジェクト「TSUMUGI」は、スーパーマーケットの店舗などから回収された紙資源と、六甲山の手入れで発生する未利用の間伐材を、古来より和紙で作られてきた紙糸として生まれ変わらせる取り組みであり、紙資源の中にはネスレ日本の製品の紙パッケージも含まれている。
紙糸は重量が綿の約3分の1と非常に軽く、天然繊維ならではの柔らかさで肌触りもよく、吸放湿性に優れているという特徴も持っている。
プロジェクト「TSUMUGI」で作られた物品はこれまで参画企業・団体のユニフォームやノベルティとして活用されていたが、「商品として購入したい」との声が多数寄せられたとのことで、ECサイトと実店舗で一般販売されることになった。
販売される商品は、Tシャツ3種とトートバック2種。無地の他、ネスレ日本の本社がある「神戸」や「六甲山」をコンセプトにした図柄がデザインされたものが販売される。
ECサイト(https://tsumugi-upcycle.com)と実店舗は10月23日(月)からオープン。ECサイトでは商品を販売するだけでなく、イベントなどの情報も発信する。実店舗は、東京都文京区春日1-2-3メトロ・エム後楽園2階のカフェ「クラフト&テロワージュ」内のスペースにオープンし、素材の展示なども行なう。
アップサイクルの担当者によると、今後は伝統工芸とのコラボなども行ない、商品のラインナップも増やしていきたいとのことだった。