アメリカ・シアトル発の世界的コーヒーチェーン、スターバックスコーヒー。世界各地に2万店以上を展開するスターバックスですが、京都は清水寺近くに世界でここにしかない店舗があります。
それが、2017年6月にオープンした「スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」。
京都を代表する観光地、世界遺産清水寺へと続く散策路である二寧坂(にねんざか)に位置し、築100年を超える伝統的な日本家屋を改装して誕生しました。
建物の主屋と大塀は、産寧坂伝統的建造物群保存地区保存計画において伝統的建造物に指定されており、なかでも大塀は二寧坂沿いでは唯一当時のまま残っているという貴重なもの。
こうした歴史的建造物と京都の地域文化への敬意を込めて、もともとの建物を可能な限り保存する形で、京都の伝統とスターバックスのコーヒー文化を融合させたスペシャルな空間が実現したのです。
ここを通りかかった外国人観光客のなかには、スターバックスの看板を目にしても、歴史を感じさせる重厚な建物がスターバックスであるとにわかには信じられず「ここは本当にあのスターバックスなのですか」と尋ねる人も。
スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店が特別なのはその外観だけではありません。
ここはスターバックスの店舗としては世界で初めて、入口に暖簾をかけてお客さんを迎え、畳敷きの座敷でコーヒーを楽しめるお店。
朝8時の開店時には、スタッフが入口に白いのれんを掲げます。まさかスターバックスのお店でこんな光景が見られるとは・・・
純和風の建物内に足を踏み入れると、和の情緒はそのままに、モダンの軽やかさを加えた洗練された空間が広がっています。
まずは入ってすぐのカウンターでドリンクやフードを注文します。
受け取りは、細長い通路の先にある奥庭が備わったバーカウンターで。
東山花灯路に見立てたというこの通路では、カウンターの光と庭から入る光が、幻想的な光景を生み出しています。
奥のバーカウンターへとたどり着いたら、庭を眺め、移ろいゆく京都の四季を感じながら、注文したドリンクがサーブされるのを待ちます。
庭と隣り合う壁には、さりげなくスターバックスのマーク。このお店では、あくまでも歴史ある建物や庭園など「和」を感じさせる要素が主役。
「スターバックスらしさ」を強く打ち出すことなく、もともとの建物の持ち味を生かした、美しく調和のとれた空間に仕上がっています。
バーカウンターから階段をのぼって2階に上がると、靴を脱いでくつろげる3つの座敷空間が広がっています。
和の情緒満点のお座敷でコーヒー!こんなスターバックス、誰が想像できたでしょうか。
奥座敷、四畳半の座敷、小上がりの座敷の3つの座敷があり、スターバックスカラーに近い緑色の畳縁や、清水の水とコーヒーを表現したオリジナルの掛け軸、京都の丹後の素材を張り地に使用した座布団など、こだわりのインテリアが空間に彩りを添えます。
手軽に日本らしさが感じられるお座敷は外国人観光客にも大人気。
もちろん通常のスターバックスのようにテーブル席もあり、窓からは風情たっぷりの二寧坂の風景が楽しめます。
世界中に店舗を構えるスターバックスですが、スターバックスコーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店でいただくお気に入りの一杯は、普段とは違う上質な時間をプレゼントしてくれます。
おすすめの時間帯は、断然観光客の少ない朝。京都に出かけたら、朝ちょっと早起きして、スペシャルなスタバで和の情緒を味わってみませんか。
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「スターバックス コーヒー 京都二寧坂ヤサカ茶屋店」
住所:京都市東山区高台寺南門通下河原東入桝屋町349番地
営業時間:8:00~20:00
※混雑時には入場制限が実施される場合があります。