観光地として日本人に人気のシンガポール。そのシンガポールの南東に、「カトン」と呼ばれるエリアがある。あまり知られていないかもしれないが、実はカトンには、この地区ならではの魅力的なスポットが多く存在する。シンガポール料理を代表するラクサの発祥と言われるお店や、伝統的なプラナカン文化の街並みなど、他では味わえない楽しみ方ができるだろう。
今回は、そんなカトン地区に訪れたら、ぜひ訪れてほしいスポットを紹介しよう。
カトンエリアとは?
そもそもカトンエリアとは、一体どんな場所なのだろう。シンガポールには、アラブストリート、リトルインディア、中華街など、それぞれの文化の息づく地区が多く点在しているが、ここカトンは、マレーと中国、そしてヨーロッパの文化が混ざり合う、プラナカン文化の色が濃い地区だ。プラナカン文化とは、約600年ほど前、貿易の拠点であったマラッカにやってきた中国人たちと、現地のマレー人達の間に生まれた子孫たちが育んできた文化のことを指す。イギリス植民地時代には、マレーと中国以外にも、ヨーロッパやアジアの様々な文化が混ざり、独自の文化となっていった。プラナカンの代表的な文化として、鮮やかな色合いのビーズをふんだんに使った刺繍や陶器、中華とマレー料理の合わさったニョニャ料理などがあげられる。カトンエリアは、それらの文化を存分に楽しめる地区なのだ。
1.イースト・コースト・ロード
この地区一番の見どころは、やはりメインストリートであるイースト・コースト・ロードだろう。
道沿いにはプラナカン様式のカラフルな建物が立ち並んでおり、プラナカン文化特有のカラフルな刺繍雑貨が買える店や、カトンアンティークハウス、シンガポール料理の代表格「ラクサ」が食べられる店などが入っている。インド料理、中華料理などの店も多くあり、カトン地区での昼食の際は、この通りへ来ればまず間違い無いだろう。
イーストコーストロードを西に進んでいくと、ジョーチアットロードとぶつかる。ジョーチアットロードには、イーストコーストロードとは少し違ったパステルカラーのかわいい建物が立ち並んでいる。カラフルな色合いの街並みは、写真映えすること間違いない。女性の方には特におすすめしたい。
イーストコーストロードは、カトン地区の中でもプラナカン文化がぎゅっと濃縮された場所なのだ。カトンを訪れた際はまずこの通りを歩いてみることをおすすめしたい。
2.マリンパレードラクサ
続いておすすめしたいのが、「マリンパレードラクサ」だ。
場所は、先ほどのイーストコーストロード沿いに建つ、ショッピングモールの一階にある。カトン地区には、ラクサの店が数多くあるが、ここが本家と言われており、その歴史は50年以上。
エビの出汁と香辛料がきいた、濃厚なココナッツミルクベースのスープに、柔らかな細麺が絡む。
一口食べるとやみつきになること間違いない。ここのラクサを食べるために、カトン地区へ訪れてもいいと言っても過言ではない。小サイズ400S$からと、値段も手ごろだ。
カトン地区は、プラナカン文化とカトンラクサを堪能できる、ここにしかない魅力の詰まった場所だ。シンガポールへ来た際は、ぜひカトン地区で、人と一味違った楽しみ方をしてみてほしい。
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