アフリカ大陸の西側に浮かぶカナリア諸島。7つある島のなかで最大の大きさを誇る島テネリフェ島は、ヨーロッパからバカンス先として人気を誇っています。
リゾート地としてのイメージが強いですが、歴史的な街並みを称える旧市街もテネリフェ島で忘れてはならない見どころのひとつ。どこかエキゾチックな雰囲気に包まれた街並みが旅情を誘い、時間を忘れてのんびりと散策が楽しめます。
今回はそんなテネリフェ島にある旧市街のひとつ、旧市街が世界遺産にも登録されているラ・ラグーナを紹介します。
テネリフェ島の北部にある町ラ・ラグーナ。カナリア諸島州の州都であるサンタ・クルスから車で20分ほどの場所にあり、日帰りでの観光にもぴったりの場所です。
ラ・ラグーナの歴史は1496年、スペインからの征服者がこの地に町を建設したことで幕を開けます。それまでこの地域にはカナリア諸島の原住民であるグアンチェ族が住んでいましたが、激しい衝突の末に征服者たちはグアンチェ族を制圧。グアンチェ族からは多くの犠牲者も出たといいます。
町が築かれてから16世紀にかけて政治と学問の中心として発展したラ・ラグーナ。1701年には当時の教皇の命により、カナリア諸島における最古の大学・ラ・ラグーナ大学が設立されます。19世紀初めには司教座も置かれるなど、宗教や文化における重要な役割も担ってきました。
ラ・ラグーナの特徴は、眩しいほどのカラフルな町並み。軒ごと異なる色で塗られている壁が、太陽の光をいっぱいに受けて輝きます。建物は木の窓枠や木製バルコニーが取り付けられたカナリア様式。
建物のなかには中庭を開放しているところもあるので、見かけたらぜひ中にも入ってみましょう。青々と茂る木々と伝統住宅の調和が美しいほか、木々の間から差し込む木漏れ日が何とも言えない穏やかな気持ちにさせてくれます。
南国気分を盛り上げてくれるのは、巨大なヤシとオレアンダーの並木道。ピンク色に縁取られた道がどこまでも続く、テネリフェ島で最もロマンティックな場所でしょう。
ラ・ラグーナの町を歩いていると、木々などの緑が多いことに気がつきます。写真に写っている大きな木は「竜血樹」。血のように赤い樹液が出ることからこの様に名付けられました。カラフルな建物の壁と木々が融合して作り出すエキゾチックな町並みが、旅心を盛り上げてくれますよ。
観光客も多くなく、のんびりとした空気が流れるラ・ラグーナ。テネリフェ島北部に滞在するのであれば、この色鮮やかな町にもぜひ訪れてみてください。
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