今ソウルで最もホットなスポットが、地下鉄鍾路(チョンノ)3街周辺に広がるイクソンドンの韓屋村。
ソウルの韓屋村といえば、昔ながらの伝統家屋が並ぶプッチョン(北村)が有名ですが、古くからの観光地であるプッチョンに対し、イクソンドンは、近年になって開発された新しい韓屋村です。
「ハノク(韓屋)」と呼ばれる韓国の伝統家屋も、イクソンドンに建つものはプッチョンにあるものよりも新しく、1920年代以降に建てられたもの。以前は景観保全の対象外で、北村に比べて大胆に古民家の改装が可能だったことから、壁面をガラス張りにした韓屋カフェなど、北村にはないタイプのトレンド感たっぷりのお店が多いのが特徴です。
ソウルの若者に人気のカフェやレストランがひしめき合うイクソンドン韓屋村の中でも、一度は足を運びたい定番スポットといえるのが、「ソウルコーヒー(SEOUL COFFEE)」。韓国の伝統家屋の建築美をそのままに、現代的なエッセンスを加えたハイセンスな韓屋カフェです。
「80年代のソウルへのノスタルジー」をコンセプトに、色あせた木の門や柱といった韓屋の趣はそのままに、玄武岩や真ちゅう、ガラスといった異素材を採り入れ、新旧が融合したスタイリッシュな空間に。そうとは知らずに通りかかっても、思わず足を止めてしまうほどおしゃれな店構えに仕上がっています。
店に入ってすぐのベンチシートには、木と玄武岩のテーブルが設けられ、モダンな雰囲気。奥のテーブル席は、より落ち着いた雰囲気で、少人数でじっくりと語らうのにぴったりです。カウンターの向かいには、プライベート感たっぷりのおこもり席もありますよ。
伝統とモダンが融合したおしゃれ空間とともに話題になっているのが、名物のあんバターサンド。ミニサイズの四角い食パンの上部に切り込みを入れ、板状のバターとあんを挟んだスイーツで、白っぽい「あんバター牛乳食パン」と黒っぽい「あんバターイカ墨食パン」の2種類があります。ビジュアルインパクト抜群で、SNSでも話題に。
ほかにも、韓国人には昔からおなじみのねじりドーナツや、きな粉餅から着想を得たティラミスなど、韓国の素朴なお菓子を現代風にアレンジしたスイーツが揃っています。
筆者は、最も写真映えしそうな「あんバターイカ墨食パン」にトライ。イカ墨を練りこんだ真っ黒な食パンと、ウサギの耳のように飛び出たたっぷりのバターから目が離せません。
提供時には過熱してくれるので、ほんのり温かいパンの中でバターがとろけ、パン生地によくなじみます。ふんわりしたパンと、適度に塩気のあるバター、優しい甘さのあるあんは、間違いのない組み合わせ。太りそうなトリオだとわかっていながら、ぺろりと平らげられてしまいます。
一緒にいただいたのは、シグニチャードリンクのひとつ、「ビエンナミルクティー」。濃厚な味わいのミルクティーに、たっぷりのクリームとココアパウダーが載ったデザート感覚で楽しめるドリンクです。甘いドリンクが苦手なら、ハンドドリップコーヒーやフラットホワイトもおすすめ。
12時~22時30分までオープンしているので、昼下がりのティータイムはもちろん、ディナー後の2軒目としてもぴったりのソウルコーヒー。韓国の若者たちに交じって、ソウルの今を感じてみませんか。
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名前 ソウルコーヒー イクソンドン店(SEOUL COFFEE 益善店)
住所 ソウル特別市 鍾路区 益善洞 166-31
公式ホームページ www.seoulcoffee.co.kr