世界には映画のロケ地になった図書館や物語に出てきそうな図書館など、美しい図書館がたくさんあります。

例えば、映画「007」のロケ地にもなったチェコのプラハにあるストラホフ修道院の図書館、ポルトガルの世界遺産「コインブラ大学」にあるジョアニア図書館、そして、トルコの世界遺産「エフェソス」にあるセルシウス図書館、さらにはオーストリア国立図書館(プルンクザール)、オーストラリア、シドニーのニュー・サウス・ウェールズ州立図書館など、絶景と呼ぶにふさわしい図書館が存在しています。

そんな世界中の美しい図書館の中から、今回はオーストラリアのメルボルンにある美しい図書館「ビクトリア州立図書館」をご紹介しましょう。

ビクトリア州立図書館は1856年に公共の図書館として開館しました。

こちらの図書館はオーストラリア国内で最も古い公共図書館で、オーストラリアだけでなく世界中の図書館の中でも、無料で利用できるようになった初めての図書館の1つです。

現在、図書館には200万冊の本、35万部の写真、写本、地図、新聞が貯蔵されていて、オーストラリアの人々にも非常に人気のある図書館として知られています。

そしてこちらの図書館の素晴らしさは、積み重ねてきた歴史や蔵書の数だけではありません。

その外観や意匠など建造物としての美しさも、この図書館の素晴らしさをより高いレベルで表現しています。

例えば、1913年(大正2年)にオープンした「ドーム状のリーティングルーム」。2003年(平成15年)に「ラ・トローブ・リーディングルーム(La Trobe Reading Room)」と改名されましたが、ドーム内は8角形の空間になっており、100万冊の本が貯蔵されています。

この部屋だけで600人が収容できますほどの大きさのドームは、1913年完成当時、世界最大の規模を誇っていました。

このリーディングルームには本を読むだけではなく、チェス盤が置いてある机があり、おしゃべりをしながらゲームをしている人もいます。

実はこの図書館には「チェスルーム」があり、そこにはチェスの歴史、研究、練習のためのざまざまな材料が置かれ、世界で3つのうちの1つである公共チェスコレクション「アンダーソン・チェス・コレクション」が保管されています。

しかし、チェスルームは2017年から一時的に閉鎖中のため、「ラ・トローブ・リーディングルーム」にてチェス盤とチェス駒が利用できるように設置されています。

もしオーストラリアのメルボルンを訪れたのなら、観光やビジネスの途中で、こちらの図書館に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

「知は力なり」という言葉の源ともなる書を異国の地で紐解けば、きっとそこには新しい旅を楽しむためのエッセンスが見つかるに違いありません。

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施設名 ビクトリア州立図書館(Library of State of Victoria)
所在地 328 Swanston Street, Melbourne VIC,Australia
開館時間 月曜日から木曜日 10時から21時/金曜日から日曜日 10時から18時
休館日 1月1日、イースター週間、クリスマス週間
公式ホームページ https://www.slv.vic.gov.au