ここより美味しい餃子屋はあるかもしれない。でもここの餃子がいちばんなんだよ。ーーそう評価する人が多くいる。餃子そのものが旨いのはもちろんのこと、店から醸し出される雰囲気と、黙々と餃子を焼き続けるおばあちゃんからにじみ出る「情緒」が餃子の旨味に寄与しているのは言うまでもない。

・かつては「名前のないラーメン屋」

そんな唯一無二の餃子が食べられたのは「名前のない餃子屋」(東京都港区芝5-25-2)。店名がないのは遥か昔からで、かつては「名前のないラーメン屋」とも呼ばれていたが、ラーメンを作らなくなり、2019年末に閉店するまで「名前のない餃子屋」と呼ばれていた。



・「名前のない餃子屋」と呼ばれる

「名前のない餃子屋」が店名なのではなく、本当に店名がないことから、常連や餃子マニアの間で「名前のない餃子屋」と呼ばれるようになったのである。客が来たらメシを出すだけ。店名なんて必要ないということか。

・餃子とライスの相性はバツグン

店員は店主であるおばあちゃんのみ。一番人気の焼き餃子定食(700円)は餃子、ライス、汁物。餃子とライスの相性はバツグンで、餃子、ライス、餃子、ライス、餃子……と交互に食べ進める幸せは何物にも代えがたい。ライスに昆布を添えて、ときおり濃いめの塩分で引き締めると絶品だ。


・おばあちゃんが紡ぐ味

この店はJR田町駅から近く、この付近には多くの儀容座の名店があることから、ある意味、餃子の激戦区と言っても過言ではない。にもかかわらず、閉店するまでたくさんの客が訪れ、ディープなファンまでいた。おばあちゃんが紡ぐ味が人を魅了するのだ。

・忘れられる味ではない

ひっそりと閉店してしまった「名前のない餃子屋」だが、その味を愛した者たちにとって、その味は忘れないし、忘れられるものではない。

もっと詳しく読む: 伝説の餃子食堂が閉店していた事が判明 / 名前のない餃子屋「おばあちゃん一人が餃子を焼く店」(東京メインディッシュ) https://main-dish.com/2020/03/29/namae-no-nai-gyozaya/

名前のない餃子屋
住所: 東京都港区芝5-25-2
時間: 11:00~14:00 17:30~20:00
休日: 土日祝