2019年5月にローンチされたChainlinkは、ブロックチェーン上のスマートコントラクトの情報と実世界のオフチェーンのデータを接続するミドルウェアとなることを目的とした分散型オラクルネットワークである。
ブロックチェーンのデータは単体では外部のデータやAPIに接続できないという課題があるが、Chainlinkはそれを解決する。すでにSWIFTと連携して債券の売買と配当の付与にスマートコントラクトを活用する概念実証などが行われているほか、数多くのDeFi関連のプロジェクトが各サービス内の情報を外部提供するためにChainlinkと連携している。現在、Chainlinkは、Bitcoin、Ethereum、Hyperledgerの3つのスマートコントラクトに対応している。BinanceやHuobiなどが自社の価格データをネットワーク提供するためノード運営を開始したほか、BSNもChainlinkを統合している。
また、多数のDeFiのプロジェクトとChainlinkが協力して、DeFi上の各暗号資産の価格を計測して提供する取り組みもある。ETH/USDにはSynthetixや1inch、Loopring、Aaveなど20以上のプロジェクトが協力している。
Chainlink の基盤トークンはLINKである。2017年9月のICOでは、合計10億のLINKトークンが発行され、3,200万ドルの調達が行われた。LINKの価格は、2020年8月に大幅に上昇し、10月26日時点の時価総額ランキングでは6位に浮上した(CoinMarketCapより)。価格高騰と共に新規アドレス数も急増しており、個人投資家による保有も増加していると見られる。
出所:Coin Market Cap