春夏秋冬、さまざまな表情が私たちを魅了してやまない京都。名所旧跡観光はもちろん、厳選素材を使った和スイーツを楽しみに京都を訪れる人も多いことでしょう。

抹茶パフェやぜんざい、あんみつなどさまざまな和スイーツがありますが、さっぱり派なら「本わらび餅」がおすすめ。なかでも、竜安寺や妙心寺の近くにある「笹屋昌園CAFE & ATELIER」は“究極”ともいえるわらび餅が食べられる、わらび餅好きなら絶対に無視できないお店です。

「笹屋昌園(ささやしょうえん)」は1918年創業の和菓子屋。和菓子職人がひとつひとつ手作りする「ほんまもんの味」がモットーで、創業以来国産Aランク(最高ランク)の本わらび粉を贅沢に使った本わらび餅にこだわってきました。

サツマイモでんぷんなどを使ったわらび餅と区別するため、わらび粉にこだわったわらび餅を「本わらび餅」と呼びます。笹屋昌園の本わらび餅は国産わらび粉のなかでも10%しか採れないという高品質のわらび粉を使用し、小さな銅鍋を使って手作業で練り上げる「本練り」という方法で作られています。

2020年1月、笹屋昌園が龍安寺本店の隣に本わらび餅専門のカフェ「笹屋昌園CAFE & ATELIER」をオープン。店内アトリエで練り上げたできたての本わらび餅をその場でいただけるのです。

白を基調としたお店の中に入ると、小さいながらも洗練された和モダン空間が広がっています。わらびをモチーフにした装飾も、ほっこりとする可愛らしさ。

メニューは本わらび餅「至高」と御抹茶のセットのみという潔さ。それだけに本わらび餅への特別なこだわりがうかがえます。

注文を済ませると何やら台が運ばれてきて、目の前で最後の仕上げと盛り付けをしてくれました。これを見ただけでも「とろっとろ」であることがわかりますよね。

できたての本わらび餅はわずか3分で食感が変わります。店内で練り上げた本わらび餅をその場でいただくからこそ“究極”ともいえるわらび餅が体験できるのです。

まずは練り上げたばかりのまだ温かい本わらび餅そのままの食感とお味を楽しみます。スプーンですくおうとしてびっくり。あまりの柔らかさにわらび餅がすくいきれず逃げてしまうほど、とろっとろなんです。

わらび餅好きの筆者は、わらび餅で有名な京都の甘味処にいくつも足を運んできましたが、こんな感覚は初めて。口に運ぶと、口の中で溶けていくようななめらかさと、滋味深い優しい甘さが広がります。

この本わらび餅「至高」は、食べ方によって食感の変化が楽しめるのもポイント。わらび餅をスプーンですくって氷水に浸して冷やすと、とろっとろの食感が少し引き締まり、適度な弾力が出てくるのです。食感の変化を楽しみながら、自分の好みの食べ方をさぐってみてください。

そのまま食べてもおいしいですが、お好みで自家製こし餡、丹波黒豆きな粉、波照間産の黒蜜とともに食べると、味や香りのバリエーションも広がります。

目の前で練り上げてくれるパフォーマンスといい、これまでにないとろっとろの食感といい、食感が変化する楽しさといい、これぞ“究極”のわらび餅。1度体験したら、もうほかのわらび餅には戻れないかもしれません。

Post: GoTrip! http://gotrip.jp/旅に行きたくなるメディア

【お店の情報】
笹屋昌園 CAFE & ATELIER
所在地:〒616-8015京都市右京区谷口園町2
電話:075-463-9480
営業時間:10:00 -~17:00(火曜定休)
公式ホームーページ:https://sasayasyoen.jp/shop