5月17日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では、約50分にわたって画像加工をしたSNS投稿が与える“ネガティブ影響”を特集。しかし、視聴者からは異論が続出している。

番組では、SNS投稿について15~49歳の女性に行ったアンケート結果として「全年代で7割以上が加工する」(マンダム調べ)と回答あったことを紹介。特に若い世代では、SNS投稿の際に自分の顔や体型を加工して投稿するのが“当たり前”になっているが、その結果、他人の加工された写真と現実の自分を比べて劣等感を抱く人が多いという。

例えばモデルやインフルエンサーの投稿が、一般ユーザーへ過剰なコンプレックスや不安を煽ることにつながっているそうで、中には摂食障害になったり加工後の姿に寄せるために整形する人もいると紹介された。他人の投稿に影響される人が多く、ルッキズムを生む要因のひとつになっているという。

テレビ朝日局員でコメンテーターの玉川徹氏(60)はこうした状況について、「僕、メディアの中に入って仕事して一番実感したことは『メディアは増幅装置なんだ』ってのがよくわかった」と発言。「SNSがないときはテレビだとかが、こんな映画がありますよ、こんな人がいますよと提供して、新しい世界が広がる」と以前はテレビが同じような役割を担っていたと説明したうえで、「SNSが新しいメディアとして一般化して、さらに大きな増幅になっているということなんだと思います」と持論を展開した。

その一方で視聴者からは「テレビのマスコミはニュースを散々加工して自分達に都合よくしてるのに、自分達以外には加工するなって言うダブスタに聞こえる」「テレビも情報を加工するの得意やろ。SNSと変わらない」「これまで、社会に多くの悪影響を与えてきたTVメディアの人たちが、SNSの悪い所をあげつらえてるよ」「痩せてるのが美学みたいな事をさんざんやってるよね?メディアは他人と比較させるきっかけを使ってるのに何を言ってるんだか」との指摘が続出している。

「新型コロナが流行し始めた当初は、多くのテレビメディアが“不安煽り”をしており、コロナの危機を煽り続けていたのが玉川氏。SNSの画像加工とは意味合いが違いますが、“見た人に無駄に不安を増幅させる”ということでは同じです。玉川氏自身、メディアは“増幅装置”だと話していましたが、SNSのメリットを伝えずにネガティブな部分だけを伝える特集に視聴者からは異論が続出していました」(週刊誌記者)

最近はニュース番組などでも一般人がSNSに投稿した動画や内容を利用しているが、依存しているのはユーザーだけではなくテレビメディアも同じなのではないだろうか。