東京・港区白金台の八芳園にて、2026年11月27日(金)~12月6日(日)の10日間、約160本の紅葉を照らすイベント「TOKYO RED GARDEN 2026」が開催される。開催に先駆けて行われたメディア向け事前招待会にて、ライトアップされた日本庭園の全貌公開と共に、期間中に提供されるコース料理が紹介されたのでお届けしたい。
このイベントは、今年で8回目となる八芳園の秋の恒例行事。今年は2年ぶりの開催で2025年10月の本館リニューアル後は初開催となる。新装された本館と、改装前の姿そのままに400年以上の歴史を持つ日本庭園が共存する空間で魅せる今年は、庭園を次の世代へつなぐという想いを込めて「秋、紡ぐ。」をテーマとしている。
芸術の秋を堪能すると共に、食欲の秋も味わえるのがこのイベントの素敵なところ。本館3階「ALL DAY DINING FUDO」ではイベント開催期間中、「RED GARDEN特別コース」が提供される。「素材の味わいや香り、食感の変化とともに、秋の移ろいを感じていただければ」ということで、コースを通して秋の景色が少しずつ深まっていく様子が料理全体で表現されている。
コースは、イベントテーマである「秋、紡ぐ。」にちなみ、伝統を紡いでいくという想いをこめて、八芳園の婚礼料理の中で受け継がれてきた「塩殻焼き」の技法を取り入れた前菜「ビーツ塩殻焼と烏賊のティエド」からスタート。ビーツを塩殻の中でゆっくりと火を通して、ビーツ本来の甘みや旨味を引き出し、みずみずしさも感じられるよう仕立てている。ビーツの歯応えとジューシーさは新発見の美味しさだ。様々な部位の食感が楽しめる烏賊は、ほんのり火が入ったレアな状態で新鮮な味わい。「バターナッツかぼちゃのポタージュ」は、まろやかな味わいに、生ハムの塩気がアクセントになっている。添えられたグリッシーニを折って入れながら食べるとまた楽しい。続いて提供された「白甘鯛の興津揚げ 吉野川産すじ青のり」が、見た目も綺麗で特に美味しかった。ふんわりとした食感と青のりの風味、出汁の塩味が絶妙で上品な仕上がりとなっている。鱗を立たせた揚げ方がじつに美しく、まさに芸術の秋を見事に表現した絶品料理だ。「米沢牛もも肉 長野県産天然きのこのア・ラ・クレーム」は赤身の旨みと、脂が適度に入った肉のバランスの良さ、旬の天然きのこのクリーム煮のマイルドな味わいもあり、大満足な一品。パンにソースをつけて余すことなく味わえた。デザートには秋のフルーツ柿が登場。「柿と金木犀~秋の香り~」で爽やかに後味さっぱり、しばらく食後の余韻に浸りながら、しっかりと秋を感じさせていただいた。
食後に外に出ると、来館時に降っていた雨はやみ、あたりはすっかり闇に包まれていた。赤い暖簾の木戸門をくぐり、砂利が敷き詰められた道をゆっくり歩いていくと、もみじ・いちょうなどの紅葉が暗がりの中で徐々に浮かび上がる。イベント期間中は毎日、夜間ライトアップが実施され、約1万坪の敷地内にある紅葉が幻想的な景色に包まれる。庭園の中央にある大きな池に向かって降りていくと、道中には約60基の燈やライトが設置されており、赤い球体のライトはお洒落なインテリア的で、なんだかとてもポップに感じられる。アップデートされた現代的な装いと、風格ある庭園の姿がとても自然に溶け込んでいるところが今年のテーマを表しているように思えた。静寂の中で流れる滝の音なども相まって、散策しながら立ち止まっては、幻想的な空間に没入することができる。大きな石の上を歩いて、池のほとりにある小屋でひと休み。池の水面に映る真っ赤なもみじが揺れる様を眺めていると、都会の喧騒を忘れて心も身体も癒された。
「TOKYO RED GARDEN 2026」のライトアップは日没から21時まで、入場は無料。日常を離れて、歴史ある日本の秋の景色に没入してみては。
「TOKYO RED GARDEN 2026」開催期間
2026年11月27日(金)~12月6日(日)
【Garden Light Up】 ・開催期間:2026年11月27日(金)~12月6日(日) ・開催時間:日没~21時まで ・入場料:無料