シアトル系コーヒーチェーンの代表格、スターバックス。いまや全世界で2万軒以上を展開し、セイレーン(人魚)をあしらった緑のロゴは、世界各地でおなじみの風景となりました。
スターバックスがベトナムに初めて出店したのは、比較的最近の2013年のこと。日本や韓国、シンガポールなどに比べるとまだまだ店舗数は少ないものの、ホーチミンやハノイ、ダナンなどに約40店舗を展開しています。
ベトナムにおけるスタバの記念すべき1号店となったのが、ホーチミン1区にある「スターバックスコーヒー ニューワールド店」。「ニューワールドとは大きく出たな」と思ってしまうようなネーミングですが、これは5つ星の「ニューワールド・ホテル」と隣接しているためです。
ホーチミンの定番観光スポットであるベンタイン市場や、バックパッカー街からも近いラウンドアバウトに面していて、「ベトナムにスターバックスがオープンしたよ!」と喧伝するには絶好のロケーションといえるでしょう。
この1号店がオープンした2013年2月1日には、流行に敏感な若者を中心に、多くのホーチミンっ子が行列をなしました。
練乳を混ぜて飲むベトナムコーヒーが有名なベトナムは、世界2位の生産量を誇るコーヒー大国。以前から地場のカフェもたくさんあったにもかかわらず、アメリカからやってきたスタバも現地で受け入れられたというわけです。
スターバックスコーヒー ニューワールド店は、ベトナム1号店にふさわしいゆったりとした造りの店舗。外には開放的なテラス席もあります。
店内はむきだしの配管と木材のコラボレーションが印象的な、スタイリッシュかつナチュラルな空間。ここベトナムでも、やはり「スタバらしさ」は健在です。
店舗の1階と2階をつなぐ階段の壁面には、巨大なセイレーンのアート。その下には「スターバックス」「ホーチミン」と書かれています。
1階に比べると2階は少々狭いですが、大きな窓から外の景色を見下ろせるのがポイント。窓の向こうには、ホーチミン名物のバイクの洪水が広がっています。ホーチミンらしいカオスな風景と、上質感漂うスタバの店内とのギャップが新鮮です。
気になるお値段は、スターバックスラテが6万2000ドン(約300円)から。日本のスタバに比べると少々安いものの、ベトナムの物価を考えるとかなり強気の価格設定です。
物価の安いベトナムでは、インテリアに工夫を凝らしたホーチミンのおしゃれカフェであっても、ローカル資本の店ならコーヒーが200円程度で飲めることも珍しくありません。日本では、「どこにでもあるチェーンカフェとしてはやや高め」程度に認識されているスタバですが、ベトナムでは「高級店」なのです。
スターバックスコーヒー ニューワールド店は、スターバックスリザーブの取扱店ではないため、メニューにはそれほど特別なものはありませんが、旅行者の多い立地ということもあり、ベトナム限定のマグカップやタンブラーなどは、豊富にそろっています。
サンドイッチやキッシュ、パスタ、ケーキ類などのフードメニューも充実しているので、ドリンクだけでなく軽食やおやつを楽しむのもいいですね。
なによりも、「ここがベトナム1号店だ」と思うだけで、いつものコーヒータイムがより特別に感じられるはず。場所柄外国人のお客さんも多いですが、ベトナム人の若者や高所得層なども日常的に利用している様子がうかがえます。
つい5年ほど前に上陸したスタバは、ベトナムの経済成長の象徴のひとつといえるのかもしれません。
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名前 スターバックスコーヒー 「ニューワールド店」
住所 76 Le Lai Street, Dist 1, Ho Chi Minh
公式サイト http://www.starbucks.vn/