毎年9月9日は「救急の日」。総務省が定めた救急業務および救急医療に対する国民の正しい理解と意識を高めるため、昭和57年に制定されている。今年は9月8日から14日までの1週間を「救急医療週間」と定め、もしものための救命活動の重要性を訴えている。

日本赤十字社を中心とした「#BPM100 DANCE PROJECT」では、救命率低下を防ぐ対策のひとつである「心停止から2分以内に心肺蘇生を開始すれば救命率は約90%」というデータを普及すべく、人気アーティストグループ・EXILEのUSAをパフォーマンスアンバサダーに「BPM100 DANCE」を制作。若者を中心に心肺蘇生の普及活動を行っている。



この「#BPM100 DANCE PROJECT」は日本赤十字社と動画アプリのTikTok、TBWA HAKUHODOの三社が協力して立ち上げたプロジェクトで、すでに子供向けの講習会などを開催している。

EXILEのUSAは、このプロジェクトが心肺蘇生の重要性を若い人にダンスの力で啓蒙していく試みということに共感。パフォーマンスアンバサダーに就任することを決めたそう。


近年、救急出動件数は右肩上がりで、年間630万件を超えるという。しかし、救命率を高めるための応急的な心肺蘇生法を正しく理解している人は多くない。実際、日本赤十字社で心肺蘇生の講習を受けたUSAは「いろいろなポイントを教えていただいたので、それを踏まえて、多くの方に心肺蘇生に興味を持ってもらえるようにダンスを監修しました」とコメント。

実際にTikTok上で公開されているダンス動画はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=ZGqa1GwlRKM


BPMとはBeat Per Minutesの頭文字で、1分間の拍数を表す音楽用語。これを心拍数に見立て、心肺蘇生における胸骨圧迫の適正スピードである1分間に100~120回を音楽の拍数に合わせ「BPM100 DANCE」として制作された。

「BPM100 DANCE」は、ポップ調のリズムに合わせて作られた楽曲に、USAが振り付けを担当したダンスを見ながら踊るだけで、心肺蘇生の方法の一部を学ぶことができる。

ダンスは主に5つの要素で構成されており「周囲の確認」「電話を掛ける」「心臓の位置を確認」「正しい手の組み方」「胸骨圧迫」を表現している。もちろん、このダンスだけで心肺蘇生が行えるわけではないので注意しておこう。このダンスをきっかけに、救命活動の重要性を理解してもらうのが目的で、具体的な心肺蘇生やAEDに関する情報は日本赤十字社のサイトをチェックしてほしい。

http://www.jrc.or.jp/activity/study/safety/

さらに「BPM100 DANCE」を広めるべく、人気インフルエンサーらがダンス動画をアップしている。実際にプロジェクトの記者発表会にはTikTokインフルエンサーのふてこさん、成瀬さん、ねおさん、山之内すずさん、紗蘭さんが登場。「BPM100 DANSE」の実演を行い、普及活動に協力した。

動画アプリ・TikTokでは「#bpm100」というハッシュタグを付けて、「BPM100 DANCE」を踊った動画が数多く投稿されている。上記TikTokインフルエンサーの公式ダンス動画も見ることができるのでチェックしよう。かなりの盛り上がりで、着実に心肺蘇生の重要性が若者層に広まっているのは間違いなさそうだ。


「#BPM100 DANCE PROJECT」特設サイト:https://www.bpm-100.com/