以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2020年7月19日に執筆
ここのところDeFiのトークンが市場の話題を一気にさらっている感がある。COMPを始めとしたトークンが高騰し、DeFi関連銘柄は総じて高騰している。
そのなかで、英語圏ではDefiのトークンのフェアヴァリューを図ろうと言う記事がいくつかでている。
結論からいうと、DeFiのトークンは、BTCなどのコインにくらべて価値の計算はやりやすくなるはずだ。
DeFiトークンは、現在はガバナンストークンといって、そのプラットフォーム上で何をするのかを決定するという配当のない議決権のようなものでしかない。そのため、その価値を推し量るのは難しいが、いずれ、プラットフォームは手数料を取ることになるだろう。すでに、いくつかのDeFiプラットフォームでは、手数料をコミュニティプール(開発費や宣伝費などを出すための共用プール)に貯めている。その原資は、ユーガーザDeFi上で行う貸借やコイン交換の際の手数料の一部である。
Defiといっても、つまりは分散型の取引所であったり、貸借プラットフォームであるので、そこからは手数料というキャッシュフローが生まれる。そのキャッシュフローから、DeFiトークンの価値がDCF法などによって理論的に算出できるははずである。現在は、トークン保有者への配当はないものの、将来的に配当を行うということも可能であるし、どれだけの手数料を取り、どれだけ配当するかということも、トークンホルダーによる議決で決まるのだから、Defiプラットフォームのガバナンスの議決権というのは、つまり将来の配当を決める権利ということで価値算定できる。
といった事柄が議論されているわけだが、まだ、配当がされているわけではなし、将来的にDefiプラットフォームがどの程度のキャッシュフローを生むかはまだ推定しづらい。
いずれにしても、現在の目線からみれば、相当に高値で取引されている銘柄も多く、ファンダメンタルというよりは、単なる投機になっているというのは、アルトコイン全般にいつでも言えることである。
いずれフェアヴァリューが固まっていけば、それに収斂していくであろうから、まだ価値が定まらないうちというのは、値動きの幅も大きく、投機としての面白さという点ではお金が集まってきている分野なのだろう。
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執筆者名:大石哲之(Tetsu ‘BIGSTONE’ OISHI)
ブログ名:ビットコイン研究所