アメリカの資産運用会社ProSharesがメタバースに特化したETF(上場投資信託)を立ち上げるため、SEC(米証券取引委員会)に承認を求めていることが明らかになった。
今回申請されたETFは、メタバース関連技術の採用や利用に関わる企業を含むソラアクティブ・メタバース・テーマ指数のパフォーマンスを追跡することになる。この指数はニューヨーク証券取引所またはナスダックに上場している米国企業のうち、一定の時価総額と流動性の要件を満たす企業で構成されているという。Apple、Amazon、Meta、Nvidia、Activision Blizzardなどが含まれているようだ。
先月末には、カナダのEvolve FundsとHorizons ETF Managementの2社が、トロント証券取引所でメタバースETFを発売している。Horizons社のファンドは、プロシェアーズETFと同様にソラアクティブ・メタバース・テーマ指数に連動しているようだ。
米大手金融機関モルガンスタンレーは、メタバース分野を8兆ドルの市場規模があると予測している。メタバースが次世代のソーシャルメディア、ストリーミング、ゲームのプラットフォームになる可能性が高いと考えているという。
メタバース分野は2021年の下半期にかけて急速に注目が集まった。NFTゲームとして話題のAxie InfinityやThe Sandbox、Decentraland、Enjin Craftなど、ブロックチェーンを基盤にしたメタバースが次々開発されており、メタバース内のアイテムはゲーム内通貨で取引され、NFTは暗号資産や法定通貨で取引されている。国内の株式市場では、ANAPやシーズメン、バードマンなどのメタバース関連の中小型株物色が旺盛となっていた。2022年からも引き続きメタバース分野の動向に注目が集まりそうだ。