1月19日の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)は、福岡県博多駅前で女性が刺されて死亡された事件で、殺人容疑で逮捕された寺内進容疑者(31)の母親を電話取材した音声を放送。加害者の身内に直撃するメディアのやり方について視聴者の間で物議を醸している。

テレビ朝日は18日夜に寺内容疑者の母親を電話取材。寺内容疑者の性格について母親は、「気は短いと思う」と明かし、「どういうときにそう思うか?」との質問に「自分の思うようにいかないときや思いがうまく伝わらないときとかそういう感じかな。人は殴らないけど物にあたるかな。壁に拳をあてるとか」と淡々と回答した。

しかしその後、母親は「どうしよう。私、本当にどうしたらいいんだろう」と激しく取り乱し電話口で号泣。わずか30秒足らずの音声だったが、視聴者からは「博多の殺人事件で、容疑者の母親に電話取材。ねぇ、こういうのやめようよ!成人した容疑者の親に何を言わせたいの?朝から母親の泣き声なんか聞きたくない」「31歳といえばもう成人だろ。容疑者の母親からコメントもらうというのはメディアリンチだよね!」「さすが、強い者に対して弱く、弱い者に強いテレビ朝日。容疑者の母親を号泣させてどうしようというのか」と抗議する声があがっていた。

「事件が起きた場合、犯罪者家族も批判の声にさらされるケースが多く、被害者側に限らず加害者家族も精神的サポートが必要だとされています。今回も放送後に早速一部ユーザーから『この母親もヤバそう』『母親すごい他人事な感じ』と批判の声が出ていましたが、仮に生育環境が影響したとしても犯罪加害者と家族は別物。メディアが“批判の入り口”になるのはあってはならないことです」(政治記者)

加害者家族を追い詰めるような報道の仕方に、違和感を覚えた視聴者が多かったようだ。