『めざまし8』(フジテレビ系)12日放送回では、チベット仏教の最高指揮者であるダライ・ラマ14世(87)が、インドで行われたイベント中、会見した少年の唇に口づけしたうえで自らの舌を出し吸うように促す動画がインターネット上で拡散されているニュースを報道した。

米ニュース専門チャンネル『CNN』は専門家の話として「チベットの伝統的な文化には『人にあいさつするとき、舌を出すことがある』」と説明しているが、ダライ・ラマの行動は海外でも物議を醸しておりSNSでも批判が殺到。ダライ・ラマ14世は公式ツイッターを通じ「少年とそのご家族 世界中の人々に謝罪したい」「ダライ・ラマは無邪気に人をからかうことがあります。彼はこの事件を後悔しています」(いずれも和訳)との声明を発表した。

今回拡散された動画は2月28日にインド北部ダラムサラ郊外のイベント時に撮影されたものだが、スタジオでMCの谷原章介(50)から意見を求められた総合解説員の風間晋氏(64)は「ダライ・ラマ14世はノーベル平和賞を受けている方で、確かに自由すぎる振る舞いとか軽口なんかで謝罪に追い込まれたことはこれまでもある」と説明。

一方で、物議を醸している行動については「一般的な感覚からすると『えっ』って思ってしまうものではあるんですけど、民族の尊厳とかに対して戦っている人でもあって、何かネタがあればダライ・ラマ14世を貶めたいという風に考える人たちがいることも否定できない」と擁護。

2月のイベントの動画が発掘されて拡散されたことについて「今、蒸し返されているという形ですから、公にされた背景とか狙いとかも今後取りざたされるんじゃないかなと思います」と持論を展開。こうした政治背景について谷原は「起こったことの背景を冷静に考えるべきかもしれませんね」とまとめていた。

とはいえ“児童虐待”にあたる行為を、「蒸し返された」「公にされた背景とか狙いがある」と擁護すること自体には違和感を持たざるを得ないのが正直なところ。ダライ・ラマは過去にも失言で批判を浴びており、2019年に英BBC放送のインタビューで女性後継者の可能性について問われた際、後継者が女性なら「もっと魅力的であるべきだ」と答え、“性差別的”だとの非難を受けている。