ダウンタウンの松本人志(54)が、森友学園をめぐる文書改ざん問題で「いちばん小おどりしてるのは石破(茂議員・61)さんじゃないですか」と的確なツッコミを入れたことがいまだに多くの共感を呼んでいる。

発言があったのは3月18日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)だった。同放送では特集で麻生太郎財務大臣(77)や安倍晋三首相(63)に対しての野党による苛烈な責任追及を伝えていた。だが、落語家・立川志らく(54)は「野党がものすごく興奮してるけど、(文書改ざん問題は)朝日新聞のスクープなのに、なんで自分らの手柄のみたいにやってるんだと見える」と皮肉たっぷりにコメント。さらに「国民の大多数は、こんなに自民党がチョンボを犯しても、じつは政権交代を望んでいない。この哀しい現実を野党はどう見るのか」と、ズバリ野党の痛いところを突いてみせた。

たしかに時事通信が3月9日から12日に実施した世論調査でも、政党支持率で自民党は3.3ポイント減の25.2%と落ち込んだが、野党の支持率はトップの立憲民主党でも5.3%、共産党2.6%、民進党1.2%、希望の党0.5%とほぼ横ばい状態だった。松本の「じゃあ、(政権を)代わりますか?うーん…ってなる」とのコトバを引用するまでもなく、かりに自民党・安倍政権の失敗があったところで「他に任せられる政党がない」というのが一般国民の正直な実感ではないだろうか。

そして松本は「いま一番、小躍りしてるのは石破さんじゃないですか? 小躍りしてるの想像したらちょっと気持ち悪いですけど」とチクリと皮肉。これには元内閣官房副長官・松井孝治(57)も「今まで安倍さんに対して党内で不満を持っていた人もいる。強い者に逆らえなかった。ここ数日で(そんな人が)浮上してきた」と、暗に石破の変わり身の早さを指摘していた。

この松本の発言には、「松ちゃん、よく見てる。ネチネチ石破は今回も背後から銃を撃ちまくってる」「おっしゃる通り。石破茂・野田聖子・小泉進次郎の小躍りぶりは見苦しい」「ワイドナショーはテレビの中で唯一ネット上の世論に近いかも」と賛成する声が多数みられた。

■石破人気は左派マスコミとリベラル層が作ってる?

なるほど。小躍りする石破議員の姿はこのところ目立つようになっている。朝日新聞も「かばってると思われたら、自民の名誉に関わる」などと、義がある政治姿勢とばかりに取り上げ始め、3月18日のTBS『時事放談』でも「事実・背景を役所のトップとして一番知りうる立場にいるのは麻生大臣だから、ご自身のあり方はご自身で判断される。総理までやられた方ですよ」などとネチネチと遠回しに麻生大臣の進退に言及している。

ちなみに、FNNが3月11日までに行った世論調査で「次の首相に最もふさわしい人物」は安倍首相が30.0%でトップで、続く石破元幹事長28.6%と拮抗している。ただし、自民党支持者に限定すると安倍首相56.2%、石破18.9%の結果になるといい、保守層には俄然不人気なのが見て取れる。

どうやら「野党では世間奪取は無理」と判断した左派マスコミとその指示層が、とにかく「安倍だけでも引きづり降ろせ」とばかりに石破議員を持ち上げているように思えてならない。今後も石破議員の小躍りが続くかどうかは、”安倍おろし”の成否次第になりそうだ。