こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。

今年の春、Youtubeに存在する保守系の番組や保守論客のチャンネルが左派層に「ヘイトスピーチ」という口実で通報され、これらのチャンネルが相次いでアカウントが凍結や番組が削除されるという事件が起きました。

被害に遭ったチャンネルには、竹田恒泰氏やテキサス親父など、有名な言論人もたくさん含まれていました。しまいにはYouTubeからTwitterに飛び火し、漫画「テコンダー朴」の作者・白正男氏らのアカウントも凍結されています。

参考【BAN、凍結済みチャンネル】

https://www65.atwiki.jp/operationobihiro/sp/pages/26.html

しかし、これらの動画やツイートは、本当に問題視すべきヘイトや差別意識を孕んでいるのでしょうか。むしろ個人の表現の自由を侵害してはいないでしょうか。そんな疑問を持っていた私の元にも”BAN祭り”の波はやってきたのです。

6月6日の朝10時ごろ、私のTwitterのアカウントが一時凍結されました。今回は私の被害報告と、凍結から回答までの経緯、そして日本の左派層と一部の在日外国人による「言論統制」の酷さを解説してみたいと思います。

まずは、凍結された私のTweetの一部です。

上記のTweetに大きな問題があるでしょうか。私には凍結される基準が明確ではないように感じられました。

実際に行われた中国人留学生の台湾人留学生への殺害予告と、それを受け豪州政府が強制送還したという事実を、ありのまま伝えただけです。それに、中国人である私に、同じ中国人に対しての差別的な意識などあろうはずありません。私がTweetを削除したところ、とりあえず”機能制限の条件つき”で凍結は解除されましたが、運営からの通知には「複数回にわたり一時凍結されたら、永久凍結を行う」との警告メッセージが付いていました。

もちろん、今回の処分はTwitter社が自主的な判断で措置したわけではありません。裏には組織的な狙い撃ちが見え隠れしています。「#ネトウヨ夏のBAN祭り」「#ネトウヨ春のBAN祭り」というタグで、保守層のアカウントを通報する活動があったようです。簡単に検索をかけただけで、以下のような悪意のツイートが数多くヒットしました。

この方は私を通報した左派の人。

こちらも私を通報した左派の人、毎日仕事の気分で保守層のアカウントを通報し放題です。

差別やヘイトへの反発をうたいながら、宗教についての憶測を流布したり、企業広告への業務妨害行為を行ったり。どちらがヘイトなのか、呆れた口がふさがりません。

■中国共産党の言論統制と日本の左派による言論弾圧工作の共通点

一時凍結される前日は奇しくも6月4日、つまり天安門事件の29周年の日でした。いまも中国では「天安門事件」は、公に論じることさえ禁じられる最大のタブー。それゆえ、今年も人気アプリで「89.64元」が送れなくなる珍事なども起こっています。

もちろん、6月4日前後には中国版Twitter『微博』(ウェイボ)でも、中国政府が政権に対する批判の投稿を削除、及びアカウントの凍結を行われました。この監視は24時間態勢で、AI(人工知能)と人間の人海戦術の同時進行により、厳重に監視・検閲を行っています。アメリカの情報科学者の調査によると『微博』上の「不適切な投稿」は、ほぼ1時間以内には削除されると言われています。監視員は公募により集められ、月額200元(約3400円)の報酬と、優秀な報告した者にはiPhoneが贈られるとも報じられています。

さて、この中国の検閲システムと、日本国内の「BAN祭り」のやり口は似通っていると感じませんか。

ある言説に反対すると、議論もせずに、密かに陰湿な手口で他人の口を封じる。どちらも共産主義における「ファシズム」そのものです。このようなファシズムは民主主義国家においては、自由に反する行為であり、断じて許されないものです。左派の人は「平和と平等」を公言しながら、行為そのものは、中国共産党の習近平政権や北朝鮮の金正恩政権と瓜二つではありませんか。安倍晋三総理が偏向報道を正すようテレビ局に申し立てただけで「言論弾圧だ!」「ファシズムだ!」と叫ぶ、その同じ口が言ってるとはとても思えません。

日本の「表現の自由」に憧れて日本に移住した私にとって、この国で、しかも自国について語っただけで今回のような処分に遭ってしまったことは不本意でなりません。今後も自由な言論を封鎖する「ファシズム」に断固として対抗し、自分の言論の幅を委縮させないように、ペンをもって言論統制と闘い続けたいと思います。