季節ごとに様々な行事が開催されるドイツ。
ドイツで最も重要とされている行事はクリスマスですが、それに次ぐのが毎年2月頃に開催されるカーニバル。
カーニバルとは四旬節(復活祭の46日前にあたる水曜から復活祭前日にあたる期間)の前に開催されるお祭りで、世界的には「リオのカーニバル」が有名ですが、ハイライトを迎える「薔薇の月曜日」と翌日の火曜日にはドイツ各地でも大規模なパレードが開催されます。
町には仮装した人々があふれ、その様子からはこの祭りに対するドイツ人の気合の入れようが伺えるかもしれません。
その復活祭まで約6週間の準備期間は、昔は肉・卵などを断つ断食の期間でした。肉を食べない期間に突入する前に、肉を食べて祝う、というのがカーニバル(謝肉祭)なのです。
さて、そんなカーニバル開催前のこの時期にドイツを旅するのであれば、ぜひ食べていただきたいお菓子があります。
それが「クラプフェン」という揚げドーナツ。
ドイツ北部では「ベルリーナ」とも呼ばれていて、揚げたドーナツに粉砂糖やグラニュー糖がまぶされ、アプリコットやプラムのジャムが入っています。
ベルリーナは年間を通じて購入することが可能なので、パン屋さんに行って探してみるのもオススメです。
カーニバルの時期だけにしか見かけない、そんな「クラプフェン」もあります。
ティラミスやエッグリキュールといった味のクリームが注がれ、外観もカラフルにおめかししたクラプフェンがパン屋さんなどのショーケースに並ぶこの時期はいつものドイツの街角が少し華やかになります。
お店によってはドイツを代表するケーキである「シュヴァルツヴァルダー・キルシュトルテ」をイメージしたクラプフェンも。
その豪華な見た目には、揚げドーナツがここまで進化するのかと感心させられるばかりです。
お店によっても異なりますが、この時期の「クラプフェン」の値段は2~2.5ユーロほど。
スタンダード版が1ユーロ前後なのを考えれば割高感が否めませんが、その可愛らしい見た目に誘惑されてつい食べたくなってしまいます。
生地は日本の揚げドーナツと比べてかなりふんわりしていて、クリームとの相性が抜群。
かなり軽い食感なので、2つくらいはペロリと食べてしまえるでしょう。ただチョコやクリームで手が汚れるので、外で食べる際はウェットティッシュなどの持参をおすすめします。
この時期限定で登場する、色とりどりのクラプフェン。
お店で見かけたら、カーニバルの気分に浸りながらひとつ頬張ってみてはいかがでしょうか。
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