通信カラオケのJOYSOUNDを企画・開発する株式会社エクシングの新サービス「みるハコ」が注目を集めている。カラオケを利用したエンタメサービス「みるハコ」のひとつの売りであるライブ・ビューイングの体験会が、2月9日にJOYSOUND品川港南口店で開催された。

急成長するライブビューイング市場

「みるハコ」とはその名前どおり、カラオケボックスで映像コンテンツを見るというサービスである。

このサービスが生まれた背景として、ユーザーにとってカラオケボックスがすでに歌うためだけの場所ではないという事情がある。とある調査で、カラオケ利用者に「カラオケ目的以外でカラオケボックスを利用することはありますか?」と質問したところ、42%の人が「ある」と回答。利用目的としては「映像視聴」との回答が第2位であり、多くの人がカラオケボックスを映像を見るために使用していることが明らかになったのだ。

さらには、音楽ライブなどを会場とは別の場所で見る「ライブ・ビューイング」の市場が急成長しているという背景もある。近年では、映画館の興行収入の約1割をライブビューイングが占めるほどの市場規模になっているのだ。

今回のライブ・ビューイング体験会でのサービスの概要についての説明の中で、「個室なので周囲の目を気にせず声を出して楽しめる」「映像を見ながら飲食も楽しめる」「映画館以上に全国各地の身近な場所にある」というカラオケならではのライブ・ビューイング向きの強みも語られた。

また、JOYSOUNDではプロジェクター設置ルームが一気に増加しているので、大画面で映像を楽しめるという。この日は、壁三面に大きな画面が設置された「トリプルプロジェクタールーム」の紹介も行なわれた。

映画・アニメなどの長編映像、MVも配信

「みるハコ」では、ライブ・ビューイング以外に「長編映像の配信」と「ミュージックビデオの大量搭載・配信」も提供される。

長編映像の配信で見られるのは、映画、アニメ、演劇、ミュージカル、音楽ライブ、スポーツなど幅広いジャンルのコンテンツだ。

ミュージックビデオの配信においては、音楽配信のレコチョクとの提携により、10,000曲以上の楽曲を見ることができる。

「みるハコ」はすでに昨年からスタートしていて、様々な映像コンテンツが配信されているが、そのラインナップにLDHのライブ映像が加わることもライブ・ビューイング体験会の席上で発表された。LDH参加の第一弾として、過去のライブ映像が、2月19日~3月22日に2本、3月19日~4月19日に3本と、計5本が無料配信される。

ライブを見た直後に、そのままカラオケで歌える

ライブ・ビューイング体験会で鑑賞したのは、同日に沖縄で行なわれていた人気バンドHYのライブだ。カラオケの個室に入って、ルーム内のJOYPadを操作すれば視聴の準備は完了。リアルタイムで会場にいる観客と同じようにライブを楽しむことができる。

カメラは会場の雰囲気をつかみ、メンバーの姿も様々なアングルから撮られているので、しっかりとライブの臨場感を味わえた。終了後にはライブの余韻を感じながら、そのままカラオケでHYの曲を歌うこともできる。ライブ直後にその場で歌えるというのは、今までにないライブビューイングの楽しみ方だろう。

このようにカラオケでの新しい楽しみ方を提唱する「みるハコ」は、「ライブビューイングの会場が近くになかった」という人や、「子供連れだとライブビューイングの会場に行きづらい」という人にとってもありがたい存在となりそうだ。

現在「みるハコ」に対応しているJOYSOUNDは約1,000店だが、今後ますます増加させていく予定だという。