政治家女子48党の元参院議員で15日に“除名処分”となった「ガーシー」こと東谷義和氏(51)について、警視庁は16日、動画投稿サイトを通じて著名人などを繰り返し脅迫したなどとして、暴力行為等処罰法違反などの疑いで逮捕状を請求した。

懲罰処分で「議場での陳謝」を求められていたものの、中東に滞在しているとして国会への欠席を続け、懲罰処分の「議場での陳謝」にも応じなかったガーシー元議員。参議院本会議で除名され、議員の資格は失っていることで、今回の逮捕状の請求が行われたものと見られている。

ガーシー元議員をめぐっては、動画投稿サイトで著名人や実業家を脅したり中傷したりしたとして、脅迫や名誉毀損などの容疑で刑事告訴されており、警視庁は去年12月以降、任意の事情聴取を要請してきたほか、今年1月には、動画投稿サイトで得た収入を管理している会社の関係先を捜索するなど捜査を進めていた。

ガーシー元議員は12日にはインスタグラムを更新。自身を擁護するコメントを出した作家の加治将一氏(74)のYouTube動画を引用し、「これから日本は独裁国家にむかうやろ」とつづっていた。

ガーシー元議員は今回の逮捕状が出たあとも海外にとどまることが想定され、帰国の見通しが立たないことなどから、今後は警察庁を通じてパスポートの返納命令を外務省に要請する方針だという。通常、外務省が返納命令を出した場合、一定期間が過ぎるとパスポートは失効し、海外に不法に滞在している状態となって、ビザの延長などができなくなる。

警視庁は、相手国や現地当局の協力を得るなどしてガーシー元議員の強制送還などにつなげ、日本に帰国した段階で逮捕したい考えだといい、さらに、ICPO(インターポール=国際刑事警察機構)を通じて国際手配など、さまざまな手続きを取りながら捜査を進める方針とのこと。

ここにきて本格化するガーシー元議員への捜査網。芸能界を震撼させた“爆弾男”もいよいよ年貢の納めどきとなりそうだ。