9月13日放送の『ひるおび』(TBS系)では、東京都渋谷区の長谷部健区長(51)がハロウィーン時期に「渋谷に来ないでほしい」と異例のメッセージを発信したと報道。その話題について、コメンテータを務める落語家の立川志らく(60)が私見を述べた。

近年、ハロウィーンの時期になると渋谷駅周辺にコスプレなどをして集まる若者が急増。コロナ禍前には約4万人の人が集まっていたが、去年も2万2000人が集まり「路上がパーティ状態」だったという。逮捕者が出るようなトラブルも発生しており、かつ今年は行動規制もなくなり外国人観光客が増えていることから、12日、長谷部区長は「逮捕者まで出るトラブル、人命にも関わる危険という通常のオーバーツーリズム(※)よりもさらに深刻な状態というふうに捉えています」とコメントを発表。

また、昨年のハロウィン時期に多くの若者が詰めかけ、150人以上の死者を出した韓国・韓国の梨泰院(イテウォン)のような雑踏事故の教訓をもとに「同様の事故がいつ起きてもおかしくない」と危機感を募らせ、「渋谷はハロウィーンのイベント会場ではありません。ハロウィーン目的で渋谷駅周辺に来ないでほしい」と、強く訴えている。

番組では、渋谷区が「条例に基づき渋谷区駅周辺では10月27日(金)~11月1日(水)まで夜間・早朝の路上飲酒を禁止」「10月28日(土)、31日(火)の禁止エリア周辺での酒販売自粛要請」との対策を取り、28日、31日には午後7時~午前5時まで約100人の警備員を配置すると説明。これらの対策予算として約4,790万円が使われる予定だと紹介した。

1カ月以上前からの呼びかけとなったが、志らくは「それでも大勢の人がたぶん集まるだろうから、今後、路上飲みができないように法律で決めていくとか、諸外国のようにいろいろやるべきことが多いですね」とコメント。さらに、ルールを守らない人のために多額の予算を使わなければならいことについても、「このために税金で4,000万円以上かかってしまうと、ほかに使いところがあるじゃないですか。バカバカしいですよ、これ」と私見を述べた。

また、ネット上でも「そもそもハロウィンは子供のお祭り いい歳した馬鹿な大人や若者が騒ぎたい欲を発散させる場所じゃないんだよ 恥さらし」「いま時点での渋谷の乱れ方見てたらハロウィンは怖いわね」「基本渋谷でのモラルのないハロウィンなどいらない」といった声が集まっている。

「今年は例年よりも早い呼びかけとなりましたが、実は2022年も渋谷区は5,800万円の予算をかけて警備体制やごみ対策を強化したり、ハロウィーン時期の路上や公園での飲酒を規制。2019年にいたっては、約1億3,000万円の予算をあてて警備を強化させましたが、トラブルが多発。区がイベントを開催しているわけでもないのに、区民のために使うべきお金が事故防止のためとはいえ、ハロウィーンの警備に流れていくのは志らくの言うとおり『バカバカしい』と思うのが本音でしょうね」(週刊誌記者)

もはや渋谷区周辺や商店街の入り口を封鎖するしか、ハロウィーンで盛り上がる若者を止める手立てはないのかもしれない。