その後、国のようなものができてくると、商取引に使われる媒体を管理するようになります。はじめはそれまでと同じように希少物を使って商取引を行っていたのが、だんだんその媒体そのものよりも高価なお墨付きを国がつけて商取引に使わせるということになります。

金貨や銀貨の貨幣です。

国の基盤がしっかりしていると、例えば材料の10倍などの価値で流通させることができます。国は、材料よりもずっと高価な通貨を作った差額を利益とすることができます。

通貨発行益(シニョリッジ:seigniorage)です。希少物は希少で量が限られていますが、国としてはどんどん通貨を発行したい。どんどん通貨発行益が増えてきます。

ついには紙に「通貨」と書いて発行するようになります。国にとってこの通貨発行権というのはとても重要です。

■インターネット

国内での商取引はその国の通貨で行われます。

名古屋の駅前で買い物をしたら、名古屋の通貨である日本円で決済します。

でも、インターネットは世界中つながっています。名古屋からブラジルの業者の商品を購入することができます。そうすると、決済をどうするかという問題が出てきます。

ブラジルの業者だからといって、ブラジルの通貨であるブラジルレアルで請求されると困ってしまいます。何度も取引するのならレアルを準備してもいいのですが、一度取引したいだけなのに、ブラジルレアルを用意するのはちょっとしんどいのです。

インターネットが世界中につながって商取引が気軽にできるのですから、共通で使える通貨が必要になります。

■仮想通貨

ということで、国とは別に価値が認められた仮想通貨が生まれるのは自然な流れなのかもしれません。

だとすると、仮想通貨は無くならないということです。この本の帯に書かれている「ビットコインに終焉はない!」ということも道理なのかもしれません。

ただ、ここで、国がどのような対応を取るかという問題が出てきます。国にとって通貨発行権というのはとても重要なのです。お金が足りなければ印刷すればいいのです。

特に、世界の基軸通貨となっている米ドルを発行できる某国は黙ってみていられないと思うのです。

中国など仮想通貨を禁止する国も出てきています。規制がなければ仮想通貨はキャズムを超えて普及するかもしれませんが、各国がどのような規制対応を取るのかという点は今後注意してみていく必要があると思っています。

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執筆者名:もきち♪
ブログ名:もきちのきもち 株とコンピュータ編
もきちのきもち ゼロから始めるテクニカル分析編

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