クリエイティブ分野などの教育事業で知られる株式会社バンタンは、4月8日(火)に東京の両国国技館にて入学式を開催した。入学式では、バンタンゲームアカデミーの名誉アカデミー長に就任した、謎解きクリエイターの松丸亮吾氏のプロデュースによる謎解きプログラムも実施された。
バンタンは株式会社KADOKAWAのグループ会社で、KADOKAWAの教育事業を担っている。入学式に登壇したKADOKAWAの取締役代表執行役社長の夏野剛氏は祝辞を述べる中で、「日本はサービス業の国。そこではクリエイティビティが問われることになる」と自論を語り、「バンタンで学ぶことは世界で通用するので、自信を持っていただきたい」とバンタンの強みを述べた。
バンタン取締役の吉岡忠樹氏、日本のトップパティシェで、製菓などを学べるレコールバンタンのパティシエ工学部の学部長を務める鎧塚俊彦氏、美容やヘアメイクなどを学べるバンタンヴィーナスアカデミーで名誉学院長を務めるタレントのMEGUMI氏らが祝辞を述べた後は、在校生たちがバンタンの各スクールの紹介も兼ねてプレゼンテーションを行なった。
松丸亮吾氏は、在校生のプレゼンテーションの後に登壇。松丸氏プロデュースの「謎解き入学式」がスタートした。まず、松丸氏は会場や公式HPに掲載されていた謎を紹介。その謎の解答者として、会場の入学者の中から挙手した人物を指名した。松丸氏は、入学者が解答を述べると、なぜその答えが導き出されたのかについて解説した。
会場と公式サイトに仕掛けられていた計3つの謎に、指名された入学者3名は見事に正解。松丸氏から3名にプレゼントが贈られることになったが、プレゼントの袋を開けると、そこにはプレゼントではなく爆弾(の作り物)が入っていた。松丸氏が「プレゼントを用意して」とLINEで指示を出す際に、「バンタン」と「バクダン」を打ち間違えたことでハプニングが起きたのだ。
爆弾の爆発を止めるためには赤と青のコードのどちらか、正しいほうのコードを切る必要があり、どちらのコードが正しいのかを見極めるための謎も用意されていた。赤と青のコードのどちらを切るのかは、会場の入学生の多数決で決めることに。多数決で選ばれたのは青で、無事、爆弾はストップ。ただし、「赤を選んでも爆発はしませんでした」と松丸氏は語った。
実は、「解釈次第で、赤と青のどちらでも正しい結果が得られる」という凝った謎が用意されいていたのだ。このことについて、松丸氏は「これから学ぶ中で、どちらの道が正解か分からず悩むことがあっても、自分の思う道を進んで欲しい」という入学生へのメッセージを込めたのだと解説した。
入学式終了後の囲み取材で、自分自身の入学式については「寝てしまった(苦笑)」と語った松丸氏。今回の「謎解き入学式」には、入学生が寝ることなく、積極的に式に参加してほしいという思いも込めていたのだという。SNS上で、「入学式史上、一番楽しかった」というバンタンの入学生の反応を見つけて、手応えを感じて非常に嬉しかったとも語った。
バンタンゲームアカデミーでは、2026年4月より「謎解きクリエイター専攻」を開講。松丸氏がカリキュラムの監修を行ない、謎解きの分野における人材を育成する。松丸氏は「僕を超えるクリエイターが現れると思う」と、新生代のクリエイター誕生に期待を寄せた。