評論家の荻上チキ氏(36)が自身のツイッターで、安倍総理に対する理不尽なバッシングに対し苦言を呈した。荻上氏は27日に自身のツイッターを更新し、自民党の二階俊博幹事長(79)が26日の講演中「この頃、子どもを産まない方が幸せに生活が送れるのではないかと勝手に考えている人がいる」と発言し批判が殺到している件について、「国会議員が『子供を産め』的な発言をするたびに『安倍総理に言え』的な反応を見て、眉をしかめる」と言及した。
安倍総理夫妻には子どもがいないことでも知られているが、荻上氏は二階幹事長への一部批判が安倍総理のプライベートに向いていることを指摘。続けて、「『面と向かって言えないだろ、そういうことだぞ』と言いたいのかもしれませんが、具体的カップルの生活を名指しで否定する言説を再生産するもの」と冷静に批判した。最後には、安倍総理が2007年に一度辞任した際の理由、「潰瘍性大腸炎」を“腹痛”と揶揄する声についても、「難病患者への差別だと考えます」と強い言葉で苦言を呈していた。
その後、荻上氏はツイッターユーザーとのやり取りのなかで「具体的カップルの生活を名指しで否定する言説を再生産するもの」という言葉について「安倍総理を批判する形式をとることで、より個人を名指ししたライフスタイル否定となり悪質、かつそれが子を持たないライフスタイルへの攻撃言説を再生産していることに無自覚だからです」と補足して説明した。
このツイートに荻上氏のツイッターには、「確かに正論だと思います」「政権批判と論拠のない個人攻撃は区別しなければなりませんよね」「同感です。本人の力でどうにもならないことを攻撃の対象にすることは絶対してはいけないことですね…」と共感の声が多く寄せられていた。