社会学者の古市憲寿氏(37)が12日に自身のツイッターを更新。「若者のワクチン接種、どうすれば進む?尾身会長が首相にアイデア披露」と題して報じられた朝日新聞DIGITALの記事を引用して苦言を呈した。
古市氏が引用した記事では、新型コロナウイルス対策分科会・尾身茂会長(73)が岸田文雄首相(65)との面会後の発言録として、「(首相は)どうすればワクチンの接種率を高齢者だけじゃなく、若い人も含めて(高められるか)ということに強い関心があった。単に『ワクチンしましょう』ということではなく、もう少しみんなが興味を持てるような物語性のようなキャンペーンをしていただければありがたいなと(伝えた)。総理も関心を示していただいて、検討してくれるかもしれない」という言葉を伝えていた。
古市氏はツイッターで同記事を引用しつつ「尾身茂さんはいつから物語の『専門家』になったのでしょうか」と指摘したうえで「社会が期待する『感染症の専門家』と、実際の尾身さんたち『専門家』の議論と行動には大きな乖離があるように思います。」と持論を展開した。
古市氏といえばかねてより尾身会長に批判的な立場で知られており、10月17日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)に出演した際には「尾身さんは10年以上、新型インフルエンザを始めとした、未知の感染症に対する有識者会議の会長をされてきていて、かつ全国の病院を、何十もの病院を束ねる病院の理事長もされていた」と功績を認めつつも「つまり会議室も現場も両方知っている方が10年間、コロナの流行まで何を議論してきたかと言うと、『行動制限は最小限にしてその間に病床を準備しましょう』という方針を固めてきた。にもかかわらず、いざコロナが始まってみると行動制限ばかりしか言わない」と指摘。
さらに「この10年間の議論を無視して、有事には行動制限ばかり、緊急事態宣言ばかり言っている。専門家って、一体何なのかなと思っちゃいますね」と厳しい評価を下し視聴者から大きな反響を呼んでいたばばかり。
今回の古市氏の投稿には、国際政治学者の三浦瑠麗氏(42)も引用リツートで反応し、「物語…ね。公衆衛生は人々を管理することが自己目的化しがちなので、専門家であればあるほど、人を動かすための物語を欲しがるんでしょうね。でも、彼らがそれに秀でているかどうかはまた別。若者に行動変容を迫る宣伝戦略が当たるかどうかについては、もはや限界に近づいているように思いますね。」と私見を述べていた。