イギリスの国民食といえばジャガイモ。

お弁当箱にクリスプス(ポテトチップス)を入れてくる小学生も多く、下校途中の中高生はおやつにテイクアウェー(フライドチキンやハンバーガー、ケバブなどが安値で買える街角の持ち帰り専門店)で一番安く買えるチップス(太目のフライドポテト)を食べ歩き、また、ポテトチップスを食パンにはさんだ『クリスプ・サンドイッチ』なる不思議な食べ物も存在するほど大人ももちろんジャガイモが大好き。

イギリス料理の代表格として必ず名前が挙がるフィッシュ・アンド・チップス、子供たちの大好物であるソーセージ・アンド・マッシュにはクリーミィなマッシュポテト、じっくり煮込んだひき肉にマッシュポテトをのせてオーブンで焼いたコテージ・パイや、魚とホワイトソースのフィッシュ・パイ(イギリスでは上にマッシュポテトやパイ生地など何かをかぶせる料理をパイと呼ぶ)の上にもマッシュポテト、『今日の晩御飯は何にしようかしら?』と悩んだときによく作られる大きなジャガイモを丸ごとオーブンで焼きベイクド・ビーンズやチーズをのせたジャケット・ポテト、冬にはジャガイモとリーク(セイヨウネギ)のとろとろスープが好まれ、日曜のランチに伝統的に食べられているチキンやビーフのサンデー・ローストのつけあわせにはもちろんロースト・ポテト…と、とにかくイギリス料理にはジャガイモが欠かせません。

どんな料理とでもジャガイモを食べたいイギリス人が多いのか、中華料理やタイ料理、イタリアンやインド料理レストランでも、サイドメニューにチップスを置く店が多いほど。

スーパーでは様々な形にカットされた冷凍チップスなどがずらりと並ぶジャガイモ関連の冷凍食品コーナー、皮がむかれたジャガイモ、出来合いのマッシュポテト、バターや調味料で味付けされたオーブンで焼くだけのジャガイモなど、手軽に食べられるジャガイモ食品の種類も豊富。

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