ブロックチェーンを用いたゲームは、ゲームアイテムやゲームキャラクターをトークン化しています。これらのカテゴリのトークンをノンファンジブルトークン(Non-Fangible Token)と総称します。

Cryptokittiesをはじめ、その他多くのEthereum関連のゲームも、ERC721という規格のトークンを使用しています。この規格に準拠した形では、NFT(Non-Fungible Token)という新しいタイプのトークンを扱えるというところに特色があります。Fungibility(ファンジビリティ)とは「代替可能性」を指します。

アリスの持っている1000円とボブが持っている1000円はどちらの1000円も常に同じ1000円であり、この状態をFungibleといいます。これはBitcoinも同様で、アリスの持っている1BTCとボブの持っている1BTCは同じ1BTCでのはずです。

これに対してNon-Fungible Tokenとは、Fungibleでないこと、つまり代替可能性がないことを前提にしています。そのトークンそれぞれに色をつけられるという仕様です。

具体的には、ゲームを有利に進められる固有のパラメータや、ゲームの文脈以外でも利用できるかもしれないメタデータを各トークンに処理できます。だからこそ、Aという猫と、Bという猫の価値は違うもので、あるレアな猫は1000万円で販売されるなんてことが成立します。

4、セキュリティトークン

株式会社の株式をトークン化したものをセキュリティトークンと総称します。このトークンを保有する人は、当該株式会社の株式を保有することと同等の権利を得るものと多くの場合されています。

トークン化することによるメリットは、流動性の向上への期待やコンプライアンスコストの削減などが挙げられます。株式会社のトークン化だけでなく、債権、ストックオプション、REIT(不動産投資信託)などのトークン化も標榜されています。

5、リアルアセットトークン
例:Tether、TrueUSDなど

上述のセキュリティトークンにも似ており、ほとんど同じカテゴリに含まれると言っても良いでしょう。現実社会に流通するアセット(資産)をトークン化するものです。

米ドルなどの法定通貨をトークン化するステーブルコイン(Tether、TrueUSDなど)が最もポピュラーです。ゴールドをトークン化するDigixDAOなどの取り組みもあります。これらは多くの場合、株式会社が米ドルやその他のアセットを信託し、それをトークン化するというプロセスを取ります。

以上はトークンの分類として簡単な解説です。より詳しい技術解説や業界の動向、ビジネス分析などもブログで定期的に情報発信しています。

※2019年1月20日に執筆

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執筆者名:平野淳也
ブログ名:JunyaHirano.com
Twitter: @junbhirano
提供:合同会社d10n Lab

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