11月11日(月)~16日(土)の期間で品川駅前の品川インターシティセントラルガーデン・品川グランドコモンズにて品川国際映画祭が開かれることになり、初日である11日にはオープニングセレモニーが実施された。
品川国際映画祭は屋外にアウトドアシアターを敷設し、厳選された世界各国のショートフィルムなどを無料で上映(一部は有料)。日鉄興和不動産株式会社主催で2018年よりスタートした同映画祭だが、今回は2つのシアターが新たに加わり、上映作品数もアップした。追加された「“Future Prediciton”Theater」では、IT企業も多い品川という土地柄にぴったりな『ブレードランナー ファイナル・カット』『マトリックス』『レディ・プレイヤー1』などの傑作SF映画を上映。「“Power of Cinema”Theater」では、地域に根付いたテーマを描くドキュメンタリーなどを上映する。
オープニングセレモニーには、主催の日鉄興和不動産の三輪正浩代表取締役社長、俳優で映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の代表も務める別所哲也さん、俳優の井桁弘恵さん、俳優・アーティストの森崎ウィンさんが登壇。
今回の品川国際映画祭では井桁さんの主演作『釜石ラーメン物語』も上映。品川国際映画祭に長く関わる井桁さんは「ここで自分の作品が見られるなんて感激です」と語った。また、日鉄興和不動産の三輪社長からは井桁さんが出演する同社のイメージショートフィルムの制作が決まり、年内完成を目指すことも発表された。
セレモニー内では、森崎さんと別所さんによるトークショーも行なわれた。森崎さんの初監督作であるミュージカル短編映画『せん』が、別所さんが代表を務める「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」で最高賞であるジョージルーカスアワードを受賞したことから、二人の前にジョージルーカスアワードのトロフィーが置かれてトークがスタート。
品川国際映画祭において『せん』が上映されることとなった森崎さんは、「ミャンマーで生まれ育ち日本に来た僕はアジア人として、日本のミュージカルとはなんだろうと深く考えました」と、普段ミュージカルに馴染みがない人にも届く作品にしたかったと作品にかけた思いを語った。
別所さんも「鼻歌のように始まるミュージカルで、優しくて柔らかい世界を描きながら、その背後にはいろんな現実の問題があり、それが想起される素晴らしい作品」と『せん』を絶賛した。監督としての森崎さんに関しても「本当に細かいところまで森崎さんは自分自身でやっている」と太鼓判を押し、「監督、俳優・別所哲也をよろしくお願いします」と森崎さんの次の監督作には自分も役者として起用してほしいとアピール。会場は笑いに包まれた。
映画以外にグルメやパフォーマンスも楽しめる
品川国際映画祭では映画はもちろんのこと、グルメにも力を入れている。グルメテントでは絶品シネマグルメを提供。ジャックダニエルとコラボした品川国際映画祭限定ドリンクメニューや、品川の煮込み専門店「あかねこ」の煮込み、品川の「東京食肉市場」から仕入れた国産牛スジ肉を使ったカレーなどが味わえる。
イベント最終日には品川周辺で活動する団体やサークルと連携したステージコンテンツも開催され、キッズダンスチームやゴスペルコーラスなどのパフォーマンスも楽しめる。
会場にはイルミネーションも点灯し、夜空の下のアウトドアシアターは幻想的な雰囲気に包まれる。映画やグルメを楽しむには絶好な空間と言えそうだ。